「向学」と「後学」と「好学」の違いとは?分かりやすく解釈

「向学」と「後学」と「好学」の違い生活・教育

この記事では、「向学」「後学」「好学」の違いを分かりやすく説明していきます。

「向学」とは?

「向学」とは、学問に心を向けること、学問を志すことという意味になります。

必ずしも学問が好きというわけではなく、頑張るという意味合いになります。

またそのような気持ちのことを「向学心」と言います。

「彼に向学の念などなくただ大学で遊びたいと思っているだけだ」「彼女は向学心があるからすぐに覚えてしまうだろう」「働きながら向学の念を持ち続けていた」などと使います。


「後学」とは?

「後学」とは、後日、役立つ知識、学問という意味と、後進の学者という意味があります。

どちらの意味合いなのかは前後にある言葉から判断するようにしてください。

「後学のために…」という言い回しは前者の意味になります。

「後学にしっかり伝えていきたい」「後学の徒」などと言う場合は後者の意味です。


「好学」とは?

「好学」とは、学問を好むこと、学問に対して、興味、関心を前向きに持つことという意味になります。

簡単に言えば、勉強することそのものが好きということが「好学」です。

本来、勉強好きではないものの、ある目標の為に勉強するという場合は「好学」ではありません。

よく使われる言い方は「好学の士」があります。

「好学の人は少なく、資格取得の為に割り切って覚えているだけの人が大多数だ」「好学の心は何才になっても持ち続けたい」「彼は好学の士で恋愛には興味がなさそうだ」などと使います。

「向学」と「後学」と「好学」の違い

「向学」「後学」「好学」の違いを解説します。

この三つの言葉は、どれも「こうがく」と読み方が同じです。

しかし、意味合いは違いますので混同しないようにしっかり覚えるようにしましょう。

「向学」とは、学問に対して心を向ける、志すという意味があります。

勉強が嫌いな場合でも「頑張る」と思っていれば「向学」の心があると言えるでしょう。

「後学」とは今すぐに必要ではなくても、後々役立つとされる知識、学問のことを言います。

人に何か聞く時に「後学のために聞かせてもらいたい」などと使うこともあります。

またそれとは違う意味で、後進の学者という意味もあります。

この意味合いで使う場合、反対語は「先学」となります。

「先学」とは学問上の先輩ということで実際に接した先輩という意味とは少し違います。

「後学」「先学」と併せて覚えておくようにしましょう。

「好学」とは学問を好むこと、興味や関心があることを言います。

義務感から励むのではなく勉強そのものが好き、楽しいといった人が「好学の士」ということになります。

ごく簡単に覚えやすくまとめますと「向学は学問と向き合う、励む」「後学は後日、役立つ知識、学問、後進の学者」「好学は勉強好き、学問に興味、関心を持つこと」となります。

また、勉強に頑張ることは「向学」、勉強が好きなことは「好学」と覚えておきますと使い分けに迷うことがなくなります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

「向学」「後学」「好学」の違いを解説しました。

それぞれの言葉の意味を正しく理解して使い分けていきましょう。