何かを休むことを意味する言葉として「欠課」と「欠席」があります。
どちらも普通に使われている言葉ですが、このふたつにはどのような意味の違いがあるのでしょうか。
今回は、「欠課」と「欠席」の違いの違いについて解説します。
「欠課」とは?
「欠課」とは「特定の授業や講義などにその時間だけ出ないこと」を意味する言葉です。
「欠課」の「課」が指しているのは「課業」です。
か行とは「時間ごとに割り当てられた授業、講義」を意味する言葉で「一時間目の国語」「六時間目の数学」など特定の時間に行われる授業や講義を指しています。
「欠課」とは「特定の時間に行われる授業や講義にだけ出ない」ことなのでそれ以外の時間に関しては参加しています。
「一時間目の国語には出なかったが二時間目からの授業には参加した」と言う場合は国語の授業を「欠課」したことになります。
「欠課」はそれぞれの授業や講義ごとにカウントします。
国語なら国語、数学なら数学ごとに欠課がカウントされ高校や大学など単位認定によって卒業が左右される学校で主に使われます。
単位制ではない学校や義務教育の中学校以下では通常は使われない言葉です。
「欠課」の使い方
・体調不良で遅れて登校したので一時間目の国語は欠課した。
・早退するので午後の授業は欠課になる。
・欠課が多いので単位取得が危うい。
・一時間だけ授業を受けたがほかの時間は全て欠課した。
「欠席」とは?
「欠席」とは、「出るべき集まりに出ないこと」と言う意味の言葉です。
授業や会議、集会など「出る義務や権利のある集まりに参加しないこと」を意味する言葉が「欠席」です。
「出ようと思えば出られるのに参加しない」ことを表す言葉なので「参加する権利がない」「参加したくてもできない」場合は「欠席」とはいいません。
一般的には「学校を休むこと」と言う意味で使われることが多く、投稿せず丸一日授業や講義に出なかったときに用いられます。
その他会議やサークルなど「人が集まる会合や集会に参加しない」と言う意味でも使われます。
もともと一人で演る予定の行動を取りやめる場合には「欠席」と言う表現は使いません。
「その場に席が用意されているのに出ない」のが欠席なので「参加を前提にした集まりに出ない」ときに用いるのが正しい使い方です。
「欠席」の使い方
・中学校に欠席の連絡を入れる。
・委員会を欠席する。
・サークルを無断欠席してしまった。
・出張で会議を欠席することになったので資料だけ渡しておく。
「欠課」と「欠席」の違い
「欠課」と「欠席」の違いは「課業かどうか」です。
「欠課」は特定の時間に行われる授業や講義などを意味する「課業」に参加しないことを意味する言葉です。
か行以外の仕事や遊びなどを休む場合には使われません。
「欠席」は「参加予定の集まりに出ないこと」であり、ちょっとした集まりから国際規模の集会まで規模や内容を問わず広く使われる言葉です。
「欠課」は限られた条件をみたすときのみ使われる表現で、最近は同じ意味で「欠席」が使われるようになっています。
「一時間目の国語の授業を欠席する」と言う表現も間違いでありません。
まとめ
「欠課」と「欠席」はよく似た言葉ですが具体的に指しているものはまったく異なります。
どのような状況に参加しないのか、しっかり確認してふさわしい表現を用いてください。