この記事では、「明確」「明瞭」「明晰」の違いを分かりやすく説明していきます。
「明確」とは?
「明確」は「めいかく」と読みます。
「明」という字には、「あきらか」「あきらかにする」という意味があります。
「確」は、「たしか」「まちがいがない」「たしかめる」という意味をもっています。
「明」と「確」の2文字で構成される「明確」は、「はっきりしていて間違いがないこと」という意味になります。
「明確な指示」などが一般的な使い回しです。
「明確」の例文
・『彼がいつ到着するかは明確には分からない』
・『明確な陳述をしていただけませんか』
・『できるだけ明確に話したほうがいい』
「明瞭」とは?
「明瞭」は「めいりょう」と読みます。
「明」は前述したように、「あきらか」「あきらかにする」という意味があります。
「瞭」は「はっきりしているさま」「あきらか」という意味をもっています。
「明」と「瞭」の2文字で構成される「明瞭」は「明らかであること」「はっきりしていること」という意味になります。
「発音を明瞭にする」や「意識が明瞭でない」といった使いかたをします。
「明瞭」の例文
・『目的が明瞭になる』
・『明瞭度の高い画像が得られた』
・『境界が不明瞭となっていた』
「明晰」とは
「明晰」は「めいせき」と読みます。
「明」は前述したように「あきらか」「あきらかにする」という意味です。
「晰」には、「あきらか」「はっきりしているさま」という意味があります。
「明」と「晰」で構成される「明晰」は、「明らかではっきりしていること」「筋道が通っていること」という意味になります。
「明晰さを欠いた答弁」や「明晰な頭脳の持ち主」といった使い方が一般的です。
「明晰」の例文
・『明晰なあたまと鋭い観察の目をもっていた』
・『分析にかけて明晰であった』
・『言葉が明晰で爽やかで聞取りやすい』
「明確」と「明瞭」と「明晰」の違い
「明確」と「明瞭」と「明晰」の違いを説明します。
「明確」「明瞭」「明晰」どれも「はっきりとしている」という意味をもっています。
「明確」ははっきりとしていて間違いがないことです。
「明確」という言葉は「間違いがない」「正確であること」に重点が置かれています。
それに対して「明瞭」は「明らかではっきりしていること」です。
つまり「明瞭」は「区別がはっきり分かること」に重点が置かれています。
そして「明晰」は「明らかではっきりとしていること」「筋道が通っていること」です。
「明晰」とは物事の中身、内容が、筋道が通っていて、誰でもよく分かる状態のことです。
まとめ
以上が「明確」「明瞭」「明晰」の違いです。
すべて「はっきりとしていること」という意味をもっていますが、微妙なニュアンスに違いがあります。
「明確」は「間違いがない」「正確であること」に重点が置かれている。
「明瞭」は「区別がはっきり分かること」。
そして「明晰」は」「筋道が通っていて、誰でもよく分かる状態のこと」です。