「天寿」と「寿命」と「天命」の違いとは?分かりやすく解釈

「天寿」と「寿命」と「天命」の違いとは?生活・教育

日本人の平均寿命は80歳を超えており、世界でも1、2位を争う長寿大国となっています。

それだけ人間の生命は大きく長くなっているのですが、このような時に「天寿」「寿命」「天命」という言葉を連想するのではないでしょうか?

そこでこの記事では、「天寿」「寿命」「天命」の違いを分かりやすく説明していきます。

「天寿」とは?

「天寿」「てんじゅ」という読み方をするのですが、「天が定めた、もくしは予め定まっていると考えられる寿命のこと」または「天から授けられた寿命」という意味を持つ言葉です。

「天寿を全うする」という表現がよく使われています。


「天寿」の例文

「天寿」の例文を見てみましょう。

・『父は天寿を全うすることができた』
・『私は天寿を全うすることが目標だと思っている』
上記の例文でも「天寿を全うする」という形で使われることが分かります。


「寿命」とは?

「じゅみょう」という読み方をする「寿命」「生物の一生の時間のこと」であり「事故やハッキリした病気に 影響されないような自然死までの年限」のことを言っています。

言い換えると「命がある間の長さ」ということになるのですが、ここから転じて「物が壊れずに働く期間」、あるいは「その限界」という意味で解釈することができるのです。

「寿命」の例文

「寿命」の例文は次の通りです。

・『日本人の平均寿命は80歳を超えている』
・『私は健康寿命にこだわっている』
「寿命」では「平均寿命」がよく用いられますが、「健康寿命」という言葉もあります。

「生活が制限されることなく健康的に生活できる期間」 のことを指しています。

「天命」とは

「てんめい」と読む「天命」「身に備わった変えようにも変えられない運命」「天から与えられた寿命」、あるいは「天から与えられた命令のこと」などの意味を持っている言葉です。

詳しく言うと「天から人間に与えられた一生をかけてやり遂げなければならない命令のこと」、あるいは「人がこの世に生を授けられる因となった天からの命令のこと」ということになるのです。

「天命」の例文

「天命」の例文は以下の通りです。

・『人事を尽くして天命を待つ思いで試験に臨んだ』
・『これも私の天命だと思って頑張るよ』

「天寿」と「寿命」と「天命」の違い

ここで「天寿」「寿命」「天命」の違いを見て行きます。

「天寿」「天命」は、天から与えられた命の長さのことであり、人の力では変えることができません。

但し、両者の違いは、「天寿」には「命の長さに満足する」という意味合いが含まれている一方で、「天命」には命の長さに満足する要素がないのです。

「天寿」「寿命」の違いをみると、「天寿」「生きていた期間が満足できるくらいに長い」という意味で使われますが、「寿命」は比喩的に道具や機械の耐用年数などで用いられる点が挙げられます。

まとめ

ここまで「天寿」「寿命」「天命」の意味と違いをみてきました。

人の命に係わる言葉ですが、ここで正しく理解しておくようにチェックしておいてください。