「新しくすること」を表現するときに、「刷新」か「一新」か「改新」かで迷った経験はないでしょうか?
いずれも同じような言葉に感じますが、何か違いや使い分けはあるのでしょうか?
この記事では、「刷新」と「一新」と「改新」の意味や違いについて分かりやすく説明していきます。
「刷新」の意味とは?
「刷新」は「さっしん」と読み、「悪い面を取り除いて、全く新しいものにすること」を意味する言葉です。
「刷」という字には、「はく」や「ぬぐう」、「きよめる」という意味があります。
悪い面のみに変更を加えるのではなく、全体的に変更を加えるという意味合いが含まれています。
「刷新」を使った例文
・『経営の立て直しに伴い、経営陣の刷新が行われた』
・『これまでの体制を刷新する意図で戦略が立てられる』
・『アンケートの回答を参考に、サイトデザインを刷新した』
・『少子高齢化に合わせた、社会保険制度の刷新が求められる』
「一新」の意味とは?
「一新」は「いっしん」と読み、「すっかり新しくすること」や「まったく新しくなること」を意味する言葉です。
また、「明治維新」のことも指します。
文字からも分かるように、「一から全てを新しくする」という意味合いが含まれています。
「一新」を使った例文
・『前例を踏まえて、運営方法を一新する』
・『これまでのやり方を一新した経営方針が打ち出される』
・『リニューアルに際して、店頭の商品も一新された』
・『旅行で気持ちを一新させて、来週から仕事に取り組もうと思う』
「改新」の意味とは?
「改新」は「かいしん」と読み、「物事を改めて、新しくすること」や「年の初め」を意味する言葉です。
「改める」には、「前からあるものを新しくする」や「旧来のもの、古いものを新しいものと入れ替える」という意味があります。
したがって、「改新」は「改める」という言葉をより強調した表現と言えます。
「改新」を使った例文
・『ユーザーの意見を反映させて、利用環境を改新する』
・『その時の世相に則した制度へ改新していくことが重要となる』
・『放送時間の変更に伴い、番組内容が改新された』
・『中臣鎌足により、645年に大化の改新が行われた』
「刷新」と「一新」と「改新」の違い
「刷新」、「一新」、「改新」はいずれも「新しくすること」に関係する言葉です。
「刷新」も「一新」も「全体的に新しくする」という意味合いがありますが、「刷新」に関しては、新しくする際に、悪いものや弊害となるものを一掃する場合に用いられます。
「改新」は規模などの制限は特になく、すでにあるものを新しくする場合に用いられるようです。
まとめ
・「刷新」は「悪い面を取り除いて、全く新しいものにすること」を意味する言葉です。
・「一新」は「すっかり新しくすること」や「まったく新しくなること」、「明治維新」を意味する言葉です。
・「改新」は「物事を改めて、新しくすること」や「年の初め」を意味する言葉です。