この記事では、「有効」と「有用」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「有効」と「有用」の違い
「有効」は、ききめがあることです。
「有用」は、役に立つことです。
どちらの言葉にも、役に立つという意味が含まれているのですが、「有効」には効き目があるという意味も含まれている点が「有用」とは違います。
敏感肌用のローションや乳液などには、グリチルリチン酸ジカリウムという「有効」成分が配合されていることがあります。
「有効」とされているのは、グリチルリチン酸ジカリウムに抗炎症作用があるからです。
つまり、効き目があるのです。
敏感肌に悩む人に役立つ製品であり、さらに効き目があるといえます。
単に役立つという場合は「有用」になります。
「有効」と「有用」使い方の違い
役立つことに「有用」を使用します。
それを使った結果、役に立つことに使われることが多いです。
効き目があって役に立つことには「有効」を使用します。
一般的なものと比べて吸引力が高い掃除機があったとします。
この掃除機は、細かなゴミや絨毯の目に入ったゴミを吸引することに役立ちます。
こういったもののことは「有用」であるといえます。
役に立っているからです。
役には立っているけれど、何かの効き目を発揮しているわけではないので、「有効」とはいいません。
「有効」と「有用」の英語表記の違い
「有効」は英語で“effective”と表記をします。
「有用」は英語で“useful”と表記をします。
「有効」の意味
「有効」は効き目があることです。
「効き目」とは、効果や効能のことです。
市販薬のパッケージには、効果・効能が記載されています。
パッケージには、「有効成分」という文字もあるはずです。
その成分によって効き目が発揮されます。
効き目のある成分なので「有効成分」なのです。
「有効」は役に立つ効き目のことを指しています。
「有効」の使い方
役に立つことに使用をします。
この場合の役に立つこととは、効き目があることです。
保冷バッグは、冷凍食品を購入したときに持ち帰る際に役立ちます。
役に立つことですが、何かの効果・効能を発揮しているわけではありません。
そのため、こういたことには「有効」は使用しません。
薬はある病気に対して効き目を発揮します。
そして、病気の症状を抑えるために役立っています。
こういったことに「有効」を使用します。
「有効」を使った例文
・『有効な方法を探す』
・『有効な期限が定められています』
・『有効であるという結果が出た』
・『有効なのか疑問があります』
・『インフルエンザに有効な薬』
「有効」の類語
「有用」「有益」が類語です。
「有益」には、ためになることという意味があります。
「有効」の対義語
「無効」が対義語です。
効き目がないという意味があります。
「有用」の意味
「有用」とは、役に立つことです。
特に、活用した結果役に立つことを意味します。
「有用な人材」のような使い方をしますが、人材は使ってこそ役に立ちます。
会社で座って何もしなければ役に立たないことでしょう。
使って働くことで、その人材は役に立ちます。
ターメリックライスには、ターメリックというスパイスが使用され、これによって黄色く色がつけられています。
ターメリックはご飯に色をつけることに役立っています。
そして、ターメリックをご飯に入れることで色がついている、つまり使った結果、役に立っています、 こういったことが「有用」です。
役には立っているけれど、何か効果・効能を発揮しているのではありません。
使った結果に役立つことが「有用」です。
「有用」の使い方
役立つことに使用をします。
身の回りには役立つと感じるものがさまざまあるので、さまざまな場面で使用されています。
耳が聞こえにくい人にとって、テレビ画面に字幕があると出演者が話していることがわかりやすくなり、役に立ちます。
こういったことにも「有用」という言葉が使用できます。
駅伝では、他の出場チームの情報を集め、その情報を考慮して、走る区域を決めることがあるそうです。
集めた情報は、選手が走る区域を決める際に役立っています。
このことは「有用な情報」といえます。
こういったことにも使用されます。
「有用」を使った例文
・『リラックスするために有用なアロマの香り』
・『発酵食品には腸にとって有用な菌が含まれている』
・『多くの人にとって有用となることだろう』
・『インターネットは有用な側面を持っている』
・『有用な人材となるように育てる』
「有用」の類語
「有効」「有益」が類語です。
「有用」の対義語
「無用」が対義語です。
役に立たない、使い道のないさまという意味があります。
まとめ
どちらの言葉にも役に立つという意味が含まれていますが、「有効」には効き目があるという意味も含まれている点が「有用」とは違います。