この記事では、「こすい」と「せこい」と「ケチ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「こすい」とは?
「こすい」は「狡い」と書き、意味は以下の通りです。
1つ目は「自分が有利になる様に人を欺くこと」という意味で、悪賢く立ち回る様子を言います。
2つ目は「お金を使わない様にすること」という意味で、お金を使うのをもったいぶる様子を言います。
上記に共通するのは「狡猾である」という意味です。
「こすい」の使い方
「こすい」は形容詞として使われることが多くなります。
日本中で使われている訳ではなく、地域によっては使われていないところもあるので、方言だと言われています。
基本的に、自分が有利になる様にずる賢く立ち回ることや、お金を出し惜しみすることに使われる言葉です。
「こすい」の例文
・『先に自分の分だけよけておくとはこすい奴だ』
「せこい」とは?
「せこい」の意味は以下の通りです。
1つ目は「へたくそで質が悪い」という意味で、昔の芸人が使っていた言葉です。
2つ目は「考え方がいちいち細かくて卑しい」という意味で、人としての器が小さく細かいことに計算高い様子を言います。
上記に共通するのは「人間が小さい」という意味です。
「せこい」の語源は「迫い(せこい)」で、「狭い場所」という意味が転じて「余裕がない」→「器が小さい」→「いちいち細かい」という意味で使われる様になりました。
「せこい」の使い方
「せこい」は形容詞として使われたり、副詞として「せこく」と使われたり、名詞として「せこさ」と使われたりします。
基本的に、人としての器が小さいことや、転じて考え方が細かくて卑しいことに使われる言葉です。
「せこい」の例文
・『きっちり1円まで割り勘にするとはせこい彼氏だ』
「ケチ」とは?
「ケチ」は「吝嗇」と書き、意味は以下の通りです。
1つ目は「縁起が悪いこと」という元の意味で、不吉な様子を言います。
2つ目は「景気が悪いこと」といういみで、商売が儲からないことを言います。
3つ目は「むやみに金品を出し惜しむこと」という意味で、とにかく自分のものを提供するのを嫌がる人のことを言います。
4つ目は「価値がないこと」という意味で、粗末でつまらないもののことを言います。
5つ目は「気持ちや考えが卑しいこと」という意味で、心が狭く自分の損得しか考えない傾向があることを言います。
上記に共通するのは「景気が悪い」という意味です。
「けち」の語源は「怪事(けじ)」で、「縁起の悪いこと」「不吉なこと」という意味が転じて「景気が悪い」→「考えが卑しい」という意味で使われる様になりました。
「ケチ」の使い方
「ケチ」は名詞・形容動詞として「ケチだ・である」と使われたり、形容詞として「ケチな」と使われたりします。
基本的に、縁起が悪いことから転じて、価値がないことや、考えが卑しいことにも使われる言葉です。
「ケチ」の例文
・『彼はお金持ちのくせにケチで絶対募金しない』
「こすい」と「せこい」と「ケチ」の違い
「こすい」は「自分が有利になる様にずる賢く立ち回ること」「お金を出し惜しみすること」という意味です。
「せこい」は「人としての器が小さいこと」「考え方が細かくて卑しいこと」という意味です。
「ケチ」は「縁起が悪いこと」「価値がないこと」「考えが卑しいこと」という意味です。
まとめ
今回は「こすい」と「せこい」と「ケチ」について紹介しました。
「こすい」は「ずる賢い」、「せこい」は「細かい」、「ケチ」は「卑しい」と覚えておきましょう。