この記事では、「支配」と「征服」と「制覇」の違いを分かりやすく説明していきます。
「支配」とは?
1つ目の意味として、ある地域、組織、または人に対して勢力や権力を及ぼして、自分の思うままに動かせる状態にすることです。
2つ目の意味としては、ある要因が人などに影響を及ぼしていて、その人の考えや行動を制限したり束縛することです。
支配は基本的には武力行使があるかないかは問われません。
「支配」の例文
・『異民族による支配』
他の民族から服従させられること。
・『支配欲が強い人』
人を自分の思うままに行動させたい人。
「征服」とは?
1つ目の意味として、武力などで相手を打ち負かしある地域や組織を支配下に置くことです。
歴史的には、武力征伐により相手を屈服させ国や民族が他の国や征服には領土を占領したり消滅させるような過程を指してきた言葉です。
武力によって支配するという意味合いが強くあります。
2つ目の意味として、困難を克服して目的を達成する、という意味があります。
これは比喩的な用語例から派生してできた意味です。
「征服」の例文
・『世界を征服する』
世界を打ち負かし支配下に置き服従させる。
・『私が英語を征服した方法』
英語という困難な勉強を達成して内容が理解できた方法。
「制覇」とは
競争相手などに戦って勝ち抜いて、権力や主導権を握ること、またはそのトップに立つ事です。
「制覇」の例文
・『ゲームで世界を制覇した』
ゲームで他の競争相手に勝ちトップになった。
・『東海リーグを制覇した』
何かのスポーツで東海地区の中で1位になった。
「支配」と「征服」と「制覇」の違い
まず、「支配」と「征服」の意味合いである一定の集団や人を服従させるという部分は似ています。
違いとしては武力行使についてです。
「支配」は武力行使があってもなくても使用することができます。
「征服」は武力行使がある場合に使うことが多いです。
「征服」の2つ目の意味に関してはこの限りではありません。
次に「征服」と「制覇」ですが、どちらも相手を力で相手を打ち負かすという意味です。
違ってくるところは、例えば「世界征服」では、世界中の敵を打ち負かしてずっと世界を支配下に置きたい、と言う意味合いが強いです。
「世界制覇」は世界のトップに立ちたい、という意味です。
戦いや競争が勝利の後に成功して終わるというイメージですのでその後の統治や支配の意味合いが薄いです。
まとめ
これらの言葉は歴史的に戦争が多く行われていた時代に頻繁に使用された言葉ですが、現代の日本においては本来の意味に直面する機会が少なくなっています。
それにより、「征服」の意味が比喩的な表現で使われていたものが、2つ目の意味として常用的に使われるようになってきました。
歴史的背景や時代の情勢により、言葉の使われる意味が変化してくるものがある事を知ることができました。
