「終える」と「終わる」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「終える」と「終わる」の違い生活・教育

この記事では、「終える」「終わる」の違いを分かりやすく説明していきます。

「終える」と「終わる」の違い

「終える」「終わる」の違いについて紹介します。


「終える」と「終わる」の使い方の違い

「終える」は、「人の意思により続いていた動作を最後までやってやめること」に使われます。

人が自ら最終的な手じまいをつけて、そのものごとから手を引くことを言います。

「終わる」は、「ある続いているものごとや動作が、最後までいって止まること」に使われます。

人の意思に関係なく、あるものごとが最後まで行ったという事実を表す言葉です。


「終える」と「終わる」の英語表記の違い

基本的に英語では「終える」「終わる」は、どちらも同じ単語が使われることが多く、主語を人にするかものごとにするかで使い分けています。

それぞれの意味に沿った使い方を紹介します。

「終える」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「end」で、「最後にする」「終える」という意味で、それ以上先がない時に使われます。

“We will end the party around 10:00 p. m.”
(宴会は10時頃に終えるつもりです)
2つ目は「finish」で、「仕上げる」「終える」という意味で、目的のある行動に対して使われます。

“I will finish this task by Friday.”
(その仕事は金曜日までに終えるつもりです)
「終わる」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「be over」で、それ以上続きがない時の「終わる」という意味です。

“The party is over.”
(宴会は終わった)
2つ目は「complete」で、目的を達成して「終わる」という意味です。

“The process has not been completed yet.”
(まだその処理は終わっていない)

「終える」の意味

「終える」「おえる」と読みます。

意味は「それまで続けてきたことをやり遂げてやめること」です。

ある動作や一連の状況を最後までやってやめることを言います。

「終える」は他動詞で、人の意思でそれまで続いていた動作を「最後までやった」、或いは「ここまでで良し」として、区切りをつけてやめることを言います。

自分でやめようと思わなければいつまでも続けられる可能性のある言葉です。

「終える」の使い方

「終える」は、「それまで続けてきたことをやり遂げて、自分の意思でやめること」に使われます。

「終える・終えた」と動詞として使われたり、「終えて」と副詞として使われたりします。

他動詞ですので、黙っていてもその動作や流れが止まることはなく、自分で区切りを付けて手を引く時に使われます。

「終える」を使った例文

・『仕事を終えたらすぐに行くから場所を教えて欲しい』
・『彼女は学業を終えたら海外で仕事したいと希望している』
・『実家は農家で、今頃収穫を終えてホッとしているところだと思う』
・『子供には宿題を終えたらオンラインゲームをやっていいと言っている』
・『金曜日はノー残業デーなので、午後6時までに仕事を終える様にして下さい』

「終える」の類語

「全うする(まっとうする)」
「完全に果たしてそれで最後にする」という意味です。

「与えられた職務を全うして次の人に引き継ぎたい」などと使われます。

「締め括る(しめくくる)」
「最後に全体をまとめるること」「活動などを振り返って総括すること」という意味です。

「宴会の最後は部長のスピーチで締め括られた」などと使われます。

「終える」の対義語

「始める(はじめる)」
「まだ行われていないものごとを、できる状態にする」という意味です。

「ゼロから新たに始めてどこまでやれるか試してみたい」などと使われます。

「終わる」の意味

「終わる」「おわる」と読み、主に以下の5つの意味があります。

1つ目は「それまで続いていたものごとが、そこでおしまいになること」という意味で、あるものごとが最後まで進んでおしまいになることを言います。

2つ目は「時代遅れになり人気が衰えること」という意味で、世間から注目されなくなることを言います。

3つ目は「期待された結果が出ないまま、最後の状態になること」という意味で、失敗や挫折することを言います。

4つ目は動詞の連用形に付いて「ある動作が完結すること」という意味で、動作が完了することを言います。

5つ目は「生命が尽きること」という意味で、生き物が死ぬことを言います。

「終わる」は自動詞で、それまで続いていたものごとが、人の意思に関係なく完了することを表します。

「終わる」の使い方

「終わる」は、「それまで続いていたものごとが、自動的に、または流れにより完了すること」に使われます。

「終わる・終わった」とどうしとして使われたり、「終わって」と副詞として使われたり、「終わり」と名詞として使われたりします。

「終わる」「人の意思に関係なくものごとが最後まで行ってとまること」という事実を表す言葉です。

「終わる」を使った例文

・『苦手な数学の授業がやっと終わった』
・『毎週楽しみにしていたドラマが今日で終わるので寂しい』
・『彼女はアイドルとしてもう終わっていると思う』
・『一生懸命努力したが、結局失敗に終わってしまった』
・『時間がないのでなるべく早く食べ終わる様にして下さい』

「終わる」の類語

「済む(すむ)」
「ものごとがすっかり完結すること」「予想していた程度や範囲の中でおさまること」という意味です。

「間違った箇所は全て訂正済みです」などと使われます。

「けりがつく」
俳句や短歌が「けり」で終る表現が多いことから、「ものごとの結末がつく」という意味です。

「半年かかった問題にやっとけりがついた」などと使われます。

「終わる」の対義語

「始まる(はじまる)」「ものごとが止まっている状態から動き始めること」「新たに発生すること」「ある事柄に起因すること」「いつもの癖や習慣が出ること」という意味です。

「新学期になり授業が始まった」などと使われます。

まとめ

今回は「終える」「終わる」について紹介しました。

「終える」「自分で最後までやり通してやめること」「終わる」「動作や流れが最後までいって止まること」と覚えておきましょう。