運命とはなんでしょう。
よく運命の赤い糸、なんていう言葉を耳にしますが、決して目には見えません。
神様が引き合わせるのか、それともただの思い込みなのか。
そういう人智を超えた巡り合わせをひとは「運命」と呼びますが、他には「必然」「偶然」なんて言葉も存在します。
その違いとはいったい何なのでしょう。
この記事では、「運命」と「必然」と「偶然」の違いを分かりやすく説明していきます。
「運命」とは?
運命とは幸福や不幸、喜びや悲しみなどがひとの意思や気持ちを超えてもたらされる超越的な力のことを言い、またはその善悪や吉凶の現象自体のことをそう呼びます。
運命は人の考えや力をこえたところであらかじめ決まっているものと考えられています。
「必然」とは?
必然とは必ずそうなるよう決まっていることを言います。
「不正を行っていたあの会社が倒産するのは必然だった」というように、なにかそうなることを確信するような出来事や因果があるときに使われます。
運命と違うところは、運命はひとの知り得ないところであらかじめ結果が決まっているような使われ方をされますが、必然にはその結果になる根拠や理由が存在しています。
「偶然」とは?
では偶然とはなんでしょう。
偶然は必然の反対語として使われます。
必然には必ず因果関係がありますが、対して偶然にはなんの因果もありません。
「偶然落ちていた財布を見つけた」「偶然古い友人と街で出会った」などのように、狙って行動したわけではなく因果関係もはっきりしないが結果的にその現象が起こったといったときに「偶然」という言葉は使われます。
「運命」と「必然」と「偶然」の違い
そもそも偶然など存在せず、すべての出来事は起こるべくして起こった必然なのだという説を唱える学説もあります。
宗教的な観点やひとそれぞれの考え方、思考によって変わってくるかと思いますが、偶然と必然の違いについては「因果関係があるかないか」で区別してしまっていいでしょう。
なんの理由や因果も無くたまたま起こったならそれは偶然です。
因果も原因もはっきりしているならばそれは必然です。
それらすべての現象をひっくるめたものが「運命」と言えるのではないでしょうか。
偶然起きた結果も必然的に起きた結果も、すべて人智を超えた部分ですでに定められている。
それが運命です。
偶然と必然の繰り返しで出会った相手をひとは運命の相手と呼び、ふたりは運命の赤い糸で結ばれていたなどと思うのかもしれません。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ひとによって運命の考え方も違うかと思います。
自分の意思の及ばぬところであらかじめ決められている人生なんてあり得ない、と運命の存在自体を否定する方もいらっしゃるかもしれません。
運命も偶然も必然も目に見えないのだから当然です。
悲しいことがあればそうなるよう決められてたのだと運命のせいにして、喜ばしいことがあったなら自分の努力の結果だと考える。
そういう考え方でもいいのかもしれません。