「襲来」と「到来」の違いとは？使い方や例文も徹底的に解釈

この記事では、「襲来」と「到来」の違いを分かりやすく説明していきます。

「襲来」と「到来」の違い
1. 「襲来」と「到来」の使い方の違い
2. 「襲来」と「到来」の英語表記の違い
「襲来」の意味
「到来」の意味
まとめ

「襲来」と「到来」の違い

「襲来」と「到来」の違いについて紹介します。

「襲来」と「到来」の使い方の違い

「襲来」は「激しい勢いでやって来ること」に使われます。

あまり来て欲しくないものが一気にやってくることを表します。

「到来」は「時期や運気がやってくること」に使われます。

来て欲しいものや、待っていたものがやってくることを表します。

「襲来」と「到来」の英語表記の違い

「襲来」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「hit」で、「当たる」「(強く)ぶつかる」という意味です。

“The big typhoon will hit Tokyo tomorrow.”
(巨大な台風が明日東京に襲来する)
2つ目は歴史用語としてお馴染みの「蒙古襲来」で、「Mongol Invasion」と言います。

“The Mongol Invasion occurred in the 13th Century.” (13世紀に蒙古襲来が起きた)
「到来」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「coming」で、「やってくる」という意味です。

“I am looking forward to coming of spring.”
(春の到来を楽しみにしています)
2つ目は日常でよく使う「チャンス到来」という慣用表現です。

“You have the ball at your feet.”
(足元にボールがある=チャンス到来)

「襲来」の意味

「襲来」は「しゅうらい」と読み、以下の2つの意味があります。

1つ目は「激しい勢いで迫ってくること」という意味です。

強い勢力を持っているもので、来て欲しくないと思っているものが迫り来ることを言います。

2つ目は「古くから受け継いでいること」という意味ですが、日常ではこちらの意味で使われることはほとんどありません。

「襲」は、「おそう」として「好ましくないことが、勢いよく覆いかぶさるようにやってくる」という意味と、「家系・地位などを受け継ぐ」という2つの意味があります。

「襲来」の使い方

「襲来」は、主に「激しい勢いで迫ってくること」に使われます。

「襲来する・した」「襲来される・された」と助動詞を伴って使われたり、副詞として「襲来して・されて」と使われたりします。

基本的に、「相手の勢力の方が強く、来て欲しくないものが襲ってくること」を表し、敵の軍隊や悪天候、不景気など幅広く使われます。

「襲来」を使った例文

・『蒙古襲来の時は神風が吹いて助かったと伝えられている』
・『強い寒波の襲来で冬のコートを引っ張り出した』
・『記録的な台風が明日にも日本を襲来する』
・『親戚の子供達5人が我が家に襲来した』
・『蜂の大軍に襲来されて、皆必死で逃げた』

「襲来」の類語

・「侵攻(しんこう)」
「他国や他人の領地に力付くで攻め込むこと」という意味です。

・「集中攻撃(しゅうちゅうこうげき)」
「ある部分だけに的を絞って攻めること」という意味です。

「襲来」の対義語

・「応戦(おうせん)」敵の攻撃に対抗して戦うこと。

「到来」の意味

「到来」は「とうらい」と読み、以下の2つの意味があります。

1つ目は「チャンスやタイミングがやってくること」という意味です。

あることをするのに好ましい時期や状況になることを言い、日常ではこちらの意味で使われることがほとんどです。

2つ目は「外部から品物が届けられること」という意味です。

「到来」は、「来るだろうと思って待っている人や物」「好ましい物」がやってくることを表します。

急にやってくることもあれば、少しずつやってくることもあります。

「到来」の使い方

「到来」は、「時期や機運がやってくること」に使われます。

「到来する・した」と助動詞を伴って使われたり、副詞として「到来して」と使われたりします。

また、他の言葉と組み合わせて「時節到来」「チャンス到来」など複合語として使われることもあります。

基本的に、来てもらいたいと思って待っている物が訪れる時に使われる言葉です。