荷物や商品を納めたり運び入れるなどの場面で使われる言葉で、「納入」「納品」「搬入」と言われるものがあります。
似たような印象を受けるこれらの言葉ですが、果たして違いはどこにあるのでしょうか。
間違えて使うことのないように、この記事では、「納入」と「納品」と「搬入」の違いを分かりやすく説明していきます。
「納入」【のうにゅう】とは?
「納入」とは、読んで字の如く、納め入れることを意味しています。
注文を受けていた「品物」や、納めなくてはいけなかった「金銭」を納める時に用いられる言葉です。
「品物」と「金銭」、どちらにも使える言葉なので汎用性の高いものではありますが、「やや文語的」な所もあります。
例えば、口頭での言いまわしとして、会費は明日納めますとは言いますが、会費は明日納入しますだと、間違いではありませんがかなり硬い印象を受けます。
「納入」の例文
・『会費は後日納入する旨を、文書で伝えた』
・『商品を納入する期限は来月だ』
「納品」【のうひん】とは?
「納品」とは、品物を納入すること、またはその品物のことを指します。
「納入」が「品物」にも「金銭」にも使える言葉だったのに対して、「納品」は、品物に限定して使われる言葉になります。
言葉の中に、品物の「品」の字が入っていることでもそれが強調されています。
注文の品を納品するとは言いますが、会費を納品するとは言いません。
ただ、品物に限定されてはいますが、「納品」は「文語的にも口語的にも」用いられる言葉なので、使い勝手の良いものでもあります。
日常生活の様々な場面で、耳にする機会も多いと思います。
「納品」の例文
・『商品を納品する期限が迫ってきた』
・『納品書を発行してください』
「搬入」【はんにゅう】とは?
「搬入」とは、運び入れること、持ち込むことを意味する言葉です。
「納入」や「納品」の意味に含まれていた「納める」こととは区別され、「運び入れる」ということです。
「納める」の特徴には、何かしらの契約によるものといった意味合いが強いというのがあります。
「搬入」も、何かしらの契約によるものではありますが、意味合い的には「運び入れる」ことに重きを置いた言葉になります。
「搬入」の例文
・『美術館に絵画を搬入する』
・『かなり大型の機械なので搬入には時間がかかりそうだ』
「納入」と「納品」と「搬入」の違い
「納入」とは、「品物や金銭」を納める時に使う言葉です。
やや文語的である為、口頭の場合は別な言葉に言い換えられることがあります。
「納品」とは、「品物」を納める時に使う言葉になります。
文語的でもあり口語的でもある為、使い勝手の良い言葉とも言えます。
「搬入」とは、納めるというよりも「運び入れる」ことに重きを置いた言葉になります。
比較的大きな品物を運ぶ時に使われることの多い言葉でもあります。
まとめ
「納入」と「納品」と「搬入」の違い、理解して頂けましたでしょうか。
対象としているもの、重きを置いている部分に細かな違いがありました。
三つの言葉を上手に使い分けて、日常生活に役立てて下さい。