「忠義」と「忠誠」と「仁義」の違いとは?分かりやすく解釈

「忠義」と「忠誠」と「仁義」の違いとは?生活・教育

この記事では、「忠義」「忠誠」「仁義」の違いを分かりやすく説明していきます。

特に「忠義」「忠誠」は現在、ほぼ同じ意味で使われることが多いですが、ニュアンスや元となる漢字の意味合いが異なりますので、この記事を参考にしていただければ幸いです。

「忠義」とは?

「忠義」とは、真心を尽くして「個人」「組織」に仕えることです。

後述の「忠誠」と近い意味を持ちますが、「忠義」には外部からの強制や義務といった側面も強く、「忠誠」よりも堅苦しいニュアンスをもちます。

また、「忠義」「個人」「組織」両方を対象として使える言葉ですが、元となる漢字の意味からすると「個人」でなく「組織」のために尽くす意味が強い言葉です。

用例としては「国家への忠義を尽くす」「この人は忠義心が強い」などです。


「忠誠」とは?

「忠誠」とは、「個人」「組織」に真心を尽くして仕え、裏切らないことです。

前述の「忠義」と近い意味を持ちますが、「忠誠」は個人の内から湧き上がる心といった側面が強く、「忠義」よりもやわらかいニュアンスを持ちます。

また、「忠誠」「個人」「組織」両方を対象として使える言葉ですが、元となる漢字の意味からすると「組織」でなく「個人」のために尽くす意味が強い言葉です。

用例としては「君主への忠誠を誓う」「この人は忠誠心が強い」などです。


「仁義」とは?

「仁義」とは、人が踏み行うべき道のことです。

もともとは儒教の基本理念である「仁」「義」という言葉の組み合わせであり、「仁」は人や物に対して広く愛をもって接することを指し、「義」は物事に対して適切で正しい筋道の通ったふるまいを指します。

本来の意味は上記の通りですが、ここから転じて、「欠かすことのできない礼儀上の務め」である「義理」などと同じ意味でも使われます。

用例としては「友人は仁義に厚い人物だ」「お客様には仁義を尽くして対応する」などです。

「忠義」と「忠誠」と「仁義」の違い

まず、「仁義」は人が踏み行うべき道を指すのに対し、「忠義」「忠誠」は何かに仕える際の心構えを指します。

次に「忠義」「忠誠」の違いについては2点あり、1点目は「忠義」はある種、外部からの義務や強制を含むのに対し、「忠誠」は内面から湧き上がる真心を指す点が違います。

また、2点目については、元となる漢字の意味からすると、「忠義」「組織」のために尽くす行為という意味合いが強いのですが、「忠誠」「個人」に尽くすという意味合い強く、異なっています。

まとめ

「忠義」「忠誠」「仁義」についてまとめると以下となります。

「忠義」はある種の強制を含め、真心を尽くして「個人」「組織」に仕えることであり、元となる漢字から「組織」に尽くすという意味合いが強い言葉です。

「忠誠」は内心から「個人」「組織」に真心を尽くして仕え、裏切らないことであり、元となる漢字から「個人」に尽くすという意味合いが強い言葉です。

「仁義」は人が踏み行うべき道のことです。