日頃、いろいろな仕事を行なっていると、その仕事がうまくいかないような場合には、「中止」、「取りやめ」、「延期」などを決定しなければならないことがあります。
これは苦渋の選択なのですが、これらの意味の違いは何なのでしょうか。
この記事では、「中止」と「取りやめ」と「延期」の違いを分かりやすく説明していきます。
「中止」とは?
「中止」とは、行なっていた事や予定していた事を止めることです。
中止する事柄は既に開始している場合も、まだ開始していない場合もあります。
例えば「修学旅行で京都に行ったが、途中で天候が悪化したために、途中で中止して帰宅した」というような場合はすでに開始していますが、「毎年行なっていた修学旅行だがコロナ禍のために、今年は中止した」という場合は、まだ開始していないが予定していた事になります。
英語では「call off」、「cancel」、「stop」、「discontinue」、「break」、「halt」などたくさんありますが、前後の文脈や使用されるシチュエーションによって使い分けられます。
「取りやめ」とは?
「取りやめ」とは、行うはずだったことをやめることです。
「取りやめ」の「取り」は、「取り消す」、「取り決める」などのように、後に続く言葉を強調したり、改まった言い方にしたりする接頭辞でそれ自体には意味がありません。
すなわち「止める」ということになります。
言葉の意味としては「中止」とほぼ同じだと言っても良いでしょう。
一般的には話し言葉で使われることが多く、公的な文書の中で使われることはあまりありません。
英語の表現は文脈やシチュエーションで違いますが、前述の「中止」であげたものと同じです。
「延期」とは?
「延期」とは、「期」を「延ばす」という文字の通り、行うはずだったことを予定通りに行わず、予定よりも後で行うことです。
その事柄を行うという予定は変わりません。
時期の変更は、予定よりも遅い時期に変更することを意味し、早い次期への変更の場合は「延期」ではなく「前倒し」とか「繰り上げ」と言います。
「中止」と「取りやめ」と「延期」の違い
「中止」と「取りやめ」の意味に関してはほとんど同じだと言っても良いでしょう。
「取りやめ」の方がカジュアルな会話や文章で使用されることが多いというのが違いと言えば違いになります。
また、その事柄を既に開始している場合に、それを止めることは「中止」とは言っても「取りやめ」とはあまり言わないというのも違いと言えます。
それに対して、「延期」は全く違っていて、その事柄を「止める」ことは無く行いますが、時期だけを延ばすということです。
まとめ
今回は予定を変更するときに使用する「中止」、「取りやめ」、「延期」の3つに関して解説しました。
昨今の様々なニュースを見るにつけ、来年にはきっと、予定されていた大切な行事や催しが「中止」も「取りやめ」もされずに行われることを切に望みます。