公務員が職務をする上で、不法に金品を受け取り職権を乱用する行為である賄賂は、日本の刑法で禁じられています。
賄賂に関係する言葉として「贈賄」と「収賄」と「贈収賄」の三語がありますが、これらの違いを以下の文章で、分かりやすく説明していきます。
「贈賄」とは?
「贈賄」とは、公務員や公的機関の職員などに違法に金品や物品を渡したり、渡す約束を交わした場合、「贈賄罪」に当たるとされています。
公務員の職務において違法な事をするよう頼み、それを実行した見返りに賄賂を贈ると「贈賄」となります。
公務員に対し優位な地位を法外なやり方で提供したり、お酒や食事等のもてなしも、応酬の行為があれば「贈賄」とみなされます。
「贈賄」の例文
・『市議会で贈賄に関与した議員が辞職を言い渡された』
非公表の情報を教えてもらった見返りとして、物品を違法に贈り、渡した人物が罪に問われています。
金銭でなく、物品でも渡すと贈賄罪に触れてしまいます。
・『社会福祉法人の理事長が、人選を有利に進める為に評議人に金銭を贈賄し、逮捕された』 公務員以外にも、公共的な職務を担う団体に属する者も、みなし公務員として賄賂を受け取った罪が適用されます。
「収賄」とは?
「収賄」は、公務員または公務的職務に従事する人物が、金品や物品や違法なサービス等を不正に受け取ることです。
「贈賄罪」は、公務員以外にも適用されますが「収賄罪」は、公務員または公的機関の職員にしか適用されません。
「収賄」の例文
・『市の建設課の担当者が、金銭を受け取った収賄容疑で逮捕された』
建設会社に受注を依頼し、謝礼に金銭を市の担当者が受け取ったことは、収賄罪が適用されます。
・『検事長の賭けマージャンが、収賄罪に当たるのではないかと市民から非難の声が挙がった』
公務員が不正な行為をしているのを見つけたら、市民団体が発言することがよくあります。
「贈収賄」とは?
「贈収賄」は、上の二つの項目で説明してきた「贈賄」と「収賄」の二つを合わせた言葉です。
不正に金品を贈る側と受け取る側の二者を表しています。
「贈収賄」の例文
・『裏口入学も贈収賄に問われることがある』
「贈収賄」は、贈る側も受け取る側も罪に問われます。
・『贈収賄が犯罪行為なのは、公務員の職務意義の公正が侵されるからだ』
国民の不信感を募らないためにも、公務員の公正な職務のあり方が問われています。
「贈賄」と「収賄」と「贈収賄」の違い
「贈賄」は、公務員に賄賂を与えること、「収賄」は、公務員が賄賂を受け取ること、「贈収賄」は、「贈賄」と「収賄」の二つの言葉を合わせた意味の言葉となっています。
まとめ
「贈賄」と「収賄」と「贈収賄」ですが、これらの三語の言葉は、似た意味の言葉であり、同じ文脈で出てきますので、間違えないように使い分けをしたいものです。
文章をよく読み取り、適切な表現と言葉の理解を心掛けましょう。