この記事では、「沸く」と「湧く」と「涌く」の違いを分かりやすく説明していきます。
「沸く」とは?
「沸く」は「わく」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「液体に熱が加わり適度な温度になったり、煮え立つ」という意味で、液体が目的に応じて加熱された状態を言います。
2つ目は「感情が高ぶる」という意味で、大勢の人々が熱狂して騒ぐことを言います。
3つ目は「発酵して泡が立つ」という意味で、菌が発酵してぶくぶくと泡立つ様子を言います。
4つ目は「水が激しく流れる様子」という意味で、滝の際などで水が激しく泡立って流れる様子のことを言います。
上記に共通するのは「活動が激しくなる」という意味です。
「沸く」の使い方
「沸く」は「液体に熱が加わり適度な温度になったり、煮え立つ」「感情が高ぶる」「発酵して泡が立つ」「水が激しく流れる様子」という意味で使われます。
動詞として「沸く・沸いた」と使われたり、副詞として「沸いて」と使われたりします。
基本的に、物が過熱されり刺激が与えられたりして、熱くなったり活性化する様子に使われる言葉です。
「沸く」の例文
・『逆転ホームランで球場が一気に沸いた』
「湧く」とは?
「湧く」は「わく」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「液体が地中から噴き出る」という意味で、温泉や石油など天然のものが地上に出てくることを言います。
2つ目は「体液があふれ出る」という意味で、涙や汗などがあふれ出ることを言います。
3つ目は「虫などが大量発生する」という意味で、小さな生物が一気に発生することを言います。
4つ目は「ある考えや感情が生じる」という意味で、一時的に頭の中にある考えや感情が浮かぶことを言います。
5つ目は「ものごとが次々と起こる」という意味で、ある現象が立て続けに生じることを言います。
上記に共通するのは「急に生じる」という意味です。
「湧く」の使い方
「湧く」は「液体が地中から噴き出る」「体液があふれ出る」「虫などが大量発生する」「ある考えや感情が生じる」「ものごとが次々と起こる」という意味で使われます。
動詞として「湧く・湧いた」と使われたり、副詞として「湧いて」と使われたりします。
基本的に、自然現象や生理現象などが、一時的に表面にあふれ出ることに使われる言葉です。
「湧く」の例文
・『猛暑のせいで部屋にダニが湧いた』
「涌く」とは?
「涌く」は「わく」と読み。
意味は上記で紹介した「湧く」と同じです。
「涌く」は「湧く」の元の漢字ですが、常用漢字外になります。
「涌く」の使い方
「涌く」は「涌く」と同じ意味で使われます。
ただし、常用漢字外の為公的文書には使えず、日常でもあまり使われることはありません。
「涌く」の例文
・『急に温泉が涌いたので村おこしをすることにした』
「沸く」と「湧く」と「涌く」の違い
「沸く」は「物が過熱されり刺激が与えられたりして、熱くなったり活性化する様子」という意味です。
「湧く」は「自然現象や生理現象などが、一時的に表面にあふれ出ること」という意味です。
「涌く」は「『湧く』と同じ意味、常用漢字外の為あまり使われない」という意味です。
まとめ
今回は「沸く」と「湧く」と「涌く」について紹介しました。
「沸く」は「激しくなる」、「湧く」は「急に生じる」、「涌く」が「湧くと同じ」と覚えておきましょう。