「貸与」と「貸出」と「貸付」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「貸与」と「貸出」と「貸付」の違いとは?生活・教育

何かしらの物や金品を貸し借りする際に用いられる言葉で「貸与」「貸出」「貸付」があります。

これらの言葉に違いはあるのでしょうか、あるとすればどこが違うのでしょうか。

この記事では、「貸与」「貸出」「貸付」の違いを分かりやすく説明していきます。

「貸与」【たいよ】とは?

「貸与」とは、貸し与えること、貸すことを意味した言葉です。

言葉の中に「与」の文字が入っているので、与えるものと勘違いしてしまいそうですが、あくまで貸すことを表した言葉で、長期間または条件を設けて貸すといった意味合いです。

所有権は貸した人にあるのですが、貸してもらった人はあたかも自分のものであるかのように使うことができます。

ですが、貸与期限が過ぎたら、または貸与してもらえる条件から外れてしまったら所有者に返却しなくてはいけません。

しっかりと管理する必要があります。


「貸与」【たいよ】の例文

・『入社日が決まったので、制服を貸与してもらった』
・『退職する前に、貸与していた備品の返却をお願いします』


「貸出」【かしだし】とは?

「貸出」とは、物品を他に貸すことを意味した言葉です。

貸してもらった物品を他へ持ち出すことができるという意味合いです。

貸してもらう際には、有料であったり無料であったり条件はさまざまですが、貸出期間の間は貸してもらったものをいろいろな場所で使用することができます。

もちろん期限までには返却しなくてはいけません。

「貸出」【かしだし】の例文

・『あの図書館では本を無料で貸出してくれる』
・『長期間の貸出をリースと言います』

「貸付」【かしつけ】とは?

「貸付」とは、利子や損料や期限などを定め、借用証書を取って金品や権利などを貸すことを意味した言葉です。

金融の世界や経済の世界で多く使われる言葉で、貸した側には、貸した金品や権利を返却してもらうという権利が生まれます。

「貸付」【かしつけ】の例文

・『銀行の貸付のおかげで倒産の危機を免れた』
・『貸付するにあたっては連帯保証人が必要です』

「貸与」と「貸出」と「貸付」の違い

「貸与」は、長期間または条件を設けて貸すことを指す言葉です。

信用できるに足るような条件を承諾することで、貸してもらう側は「自己管理」で物品を使用できます。

「貸出」は、短期間または長期間、期限が来るまでは貸してもらった物品を、他に「持ち出して」使用できます。

「貸与」「貸出」は、「物」を対象として使われることの多い言葉です。

「貸付」は、利子や期限などを決め借用証書として残す為、貸した側に、貸したものを返却してもらえる「権利」が生まれます。

「貸付」は、「金品」を対象として使われることの多い言葉です。

まとめ

ここまで「貸与」「貸出」「貸付」の違いについて述べてきましたが細かな違いはあれど、三つとも貸すことを表す言葉です。

大前提として、所有権はあくまで貸した側にあります。

誰かに何かを貸してもらった時は感謝の気持ちを忘れずに、きちんと返却しましょう。