この記事では、「滞納」と「延滞」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「滞納」と「延滞」の違い
「滞納」と「延滞」はどちらも「定められた期限を過ぎても支払うべきお金を支払っていないこと」を意味していますが、「滞納」という言葉は「納めるべき税金・保険料・料金などを、納付期限が過ぎてもまだ納めていない状態(納めるべき税金などの催促・督促が来る状態)」を意味しています。
「滞納」に対して「延滞」という表現は、「支払いが期限を過ぎても滞っている(とどこおっている)こと」を意味しているという違いを指摘できます。
「滞納」と「延滞」の意味には大きな違いはないのですが、「滞納金」とは「支払期限を過ぎても支払っていないお金」であり、「延滞金」のほうは「支払期限を過ぎた場合に、滞納金に加えて懲罰的に支払わなければならないお金」を意味している違いがあります。
「滞納」と「延滞」の使い方の違い
「滞納」と「延滞」の使い方の違いは、「滞納」は「納付期限が過ぎても、納めるべき税金・料金などをまだ納めていないこと」を意味して使われますが、「延滞」のほうは「定められた支払期限を過ぎても、支払が滞っているさま」を意味して使われる違いがあります。
「滞納」は「延滞」よりも「期限が過ぎても税金・料金などを納めていない場合」に使われるニュアンスが強く、「延滞」は「滞納」と比べると「支払期限を過ぎている時・追加の延滞金が課される場合」に使われるニュアンスが強いのです。
「滞納」と「延滞」の英語表記の違い
「滞納」を英語で表記すると以下のようになります。
“arrears”“nonpayment”(納付の遅れ・支払っていない状態・滞納) “a tax delinquent”(税金の滞納状態・税金の滞納者) “fall behind in one’s payments”(支払いを滞納する) 「滞納」に対して「延滞」という言葉を英語で表記すると以下のようになります。
“be delayed”(遅延する・延滞する) “be in arrears”(支払いを延滞する) “overdue”(期限を過ぎても支払うべきお金を支払っていないさま・延滞) このように、「滞納」の英語表記は“nonpayment”などであり、「延滞」の英語表記は“be delayed”などであるという違いがあります。
「滞納」の意味
「滞納(たいのう)」という言葉は、「納付期限が過ぎても、納付すべき税金・料金・保険料などをまだ納めていないこと」を意味しています。
「滞納」には、「納付期限が過ぎているため、放置すれば督促状が送付される」や「延滞税・加算税のペナルティを受ける可能性がある」といった意味のニュアンスがあります。
「滞納」の使い方
「滞納」という言葉は、「納付期限が過ぎているのに、納めるべき税金・保険料・料金などをまだ支払っていないこと」を意味して使うという使い方になります。
例えば、「水道代を滞納すると、ライフラインである水が使えなくなる恐れがあります」といった文章で使用できます。
「滞納」を使った例文
・『税金を不正に滞納すれば、延滞税・加算税を徴収されたり刑罰を受けたりする可能性もあります』
・『スマホ料金を滞納した履歴があったため、スマホの分割払いの審査に落ちてしまいました』
・『国民年金保険料を滞納すると、将来の年金額が減らされる恐れがあります』
・『失業して次の仕事が見つからないので、家賃を滞納しています』
・『クレジットカードの利用額を滞納すると、カードで買い物をすることができなくなります』
「滞納」の類語
「滞納」の類語には、「未払い・不払い・延滞・未納・納付期限切れ」などがあります。
「未払い・不払い」とは、「払うべき料金・会費などをまだ支払っていないこと」を意味する言葉です。
「延滞」は「期限が切れても、支払うべきお金が滞っていること」、「未納」は「納めるべき税金などを納めていない状態」を意味しています。
それらの意味から、「滞納」と類似した意味を持つ類語として、「未払い・不払い・延滞・未納・納付期限切れ」を挙げることができます。
「滞納」の対義語
「滞納」の国語辞典などに掲載されている対義語はありませんが、その意味から「期限内の納付・遅れのない支払い・適正な納税」などを挙げられます。
「滞納」とは、「納付期限を過ぎても、納めるべき税金・料金・保険料などを納めないこと(期限内の適正な納税・支払いをしないこと)」を意味しています。
それと反対の意味を持つ言葉として、「期限内の納付・遅れのない支払い・延滞のない納税」を考えることができます。
「延滞」の意味
「延滞(えんたい)」とは、「支払期限(納付期限)を過ぎているのに、税金・料金・会費などの支払いが滞っていること」を意味している言葉です。
「延滞」の表現には、「支払期限を過ぎているために、追加的・懲罰的な延滞金を課される可能性がある」といった意味のニュアンスがあります。
「延滞」の使い方
「延滞」の使い方は、「支払期限(納付期限)を過ぎているにも関わらず、税金・料金・会費などの支払いが滞っている場合」に使うという使い方になります。
「延滞金」という言葉は、「滞納している場合に滞納金とは別に追加で(懲罰的に)請求されるお金」を意味して使います。
例えば、「貸出期間を延長したので、レンタカー料金を延滞しています」や「期日を過ぎると延滞金がかかります」といった文章で使用することができます。
「延滞」を使った例文
・『返却が遅れて、レンタルビデオの料金を延滞しています』
・『手持ちのお金がなかったため、所得税の納税を延滞してしまいました』
・『レンタカーを期日までに返さなかったので、延滞金を請求されました』
・『税金を長く滞納すると、懲罰的な延滞税を追加で課される恐れがあります』
・『毎月の保険料を延滞しないように家計管理に気をつけています』
「延滞」の類語
「延滞」の類語には、「遅れ・不払い・引き延ばす・遅延・滞り(とどこおり)・滞納」などがあります。
「延滞」とは「支配期限を過ぎても不払いの状態であること」や「支払いが遅れて滞っていること・支払いが引き延ばされているさま」、「納付期限を過ぎて滞納していること」を意味しています。
これらの意味から、「延滞」と類似した意味を持つ類語として、「遅れ・不払い・引き延ばす・遅延・滞り・滞納」を挙げられます。
「延滞」の対義語
「延滞」の対義語には、「期限内の納付・期限内の支払・スムーズな支払」などがあります。
「延滞」とは「支払うべき税金・料金などを、期限が過ぎても支払っていないこと」を意味しているので、それとは反対の言葉として「期限内の納付や支払・期限内のスムーズな支払」が挙げられます。
それらの意味から、「延滞」と反対の意味を持つ対義語として、「期限内の納付・期限内の支払・スムーズな支払」を考えることができるのです。
まとめ
「滞納」と「延滞」の違いを説明しましたが、いかがだったでしょうか?
「滞納」と「延滞」の意味・使い方・英語の違いや類語・対義語を詳しく調べたい時は、この記事をチェックしてみてください。