「人格」と「性格」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「人格」と「性格」の違い生活・教育

この記事では、「人格」「性格」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「人格」と「性格」の違い

「人格」「性格」はどちらも「その人にある程度一貫して見られる思考・感情・態度・対人関係の傾向」を意味していますが、「人格」の言葉は「思考・感情の特徴に人間性・倫理性を含めた広義の性格」「後天的に形成されて社会生活・人間関係に表れるその人らしさ」を意味しています。

「人格」に対して「性格」というのは、「先天的あるいは後天的に形成される思考・感情・態度・対人関係の特徴的なパターン」「人以外の物事に見られる明確な傾向」を意味しているという違いを指摘できます。


「人格」と「性格」の使い方の違い

「人格」「性格」の使い方の違いは、「人格」「対人的・倫理的な評価を含めた人間性」「法律上の義務と権利を持つ人」を意味して使われますが、「性格」のほうは「その人の言動に表れる思考・感情・態度などの特徴的な傾向(パターン)」を意味して使われる違いがあります。

例えば、「素晴らしい人格」の文章は「社会的・倫理的・対人的に高く評価される人間性」を意味していますが、「素晴らしい性格」のほうは「対人関係で他者をポジティブな気持ちにさせる感情・思考・態度の傾向」を意味している違いを指摘できます。


「人格」と「性格」の英語表記の違い

「人格」を英語で表記すると以下のようになります。

“personality”(パーソナリティー・人間性・人格) 「人格」に対して「性格」という言葉を英語で表記すると以下のようになります。

“character”(キャラクター・その人らしい思考や感情の傾向・性格) このように、「人格」の英語表記は“personality”であり、「性格」の英語表記は“character”であるという違いがあります。

「人格」の意味

「人格(じんかく)」という言葉は、「思考・感情・態度などの傾向に、人間性・社会的評価・倫理性を含めた広義の性格」を意味しています。

「人格」の表現には、「環境・人間関係の影響を受けて後天的に形成された人間性」「社会生活・人間関係・倫理観に表れるその人らしさ」といった意味合いもあります。

「人格」の用語は、心理学では「その人らしさを示す一貫した知的な性格行動パターン」、法学では「法的な義務と権利の主体である人」を示しています。

「人格」の使い方

「人格」という言葉は、「人間性・社会性・倫理的評価を含めた広義の性格」「環境・人間関係の影響を受けて後天的に形成されたその人らしさ」を意味して使うという使い方になります。

例えば、「彼の人格は称賛するに値するものです」「人格を否定するような発言は慎んでください」などの文章で使うことができます。

「人格」を使った例文

・『その偉人は苦労の体験から人の痛みを知って、思いやりのある優れた人格を形成してきたのです』
・『人格を誹謗中傷するような書き込みをすると、名誉毀損や侮辱の罪に問われる恐れがあります』
・『見た目ばかりを磨くのではなく、人格を練磨することも大切です』
・『人格をひどく否定される言動によって、私は対人恐怖症になりました』
・『他者の人格を正しく理解するためには、一定以上の交流やコミュニケーションの機会が必要になります』

「人格」の類語

「人格」の類語には、「人間性・社会性・道徳性・倫理的評価・パーソナリティー」などがあります。

「人格」という言葉は、「社会的評価や道徳的(倫理的評価)を含めた人間性」「その人らしさを規定する一貫した性格行動パターンとしてのパーソナリティー」を意味しています。

それらの意味から、「人格」と類似した意味を持つ類語として、「人間性・社会性・道徳性・倫理的評価・パーソナリティー」を指摘することができます。

「人格」の対義語

「人格」の国語辞典などに掲載されている対義語はありませんが、その意味から「物の性質」を挙げられます。

「人格」とは「その人らしさを規定する社会性・人間性・倫理観を含んだ広義の性格(人としての性質)」ですから、それとは反対の意味を持つ対義語として「物の性質」を想定することができます。

「性格」の意味

「性格(せいかく)」とは、「先天的あるいは後天的に形成されたある程度の一貫性を持つ思考・感情・態度・対人関係の傾向」「その人らしさが表れている言動・他者との関わり方のパターン」を意味している言葉です。

「性格」の言葉には、「人以外の物・物事に見られるはっきりとした傾向性」といった意味合いもあります。

「性格」の使い方

「性格」の使い方は、「先天的あるいは後天的に形成された、その人らしさを規定する思考・感情・態度・対人関係のパターン」を意味して使うという使い方になります。

例えば、「彼女の明るい性格はみんなをポジティブな気分にしてくれます」「性格が悪い人とは関わりたくありません」といった文章で使用することができます。

「性格」を使った例文

・『性格が良いか悪いかは、その人を見る視点や相手によっても変わってきます』
・『特別な才能があるわけでもない私は、明るい性格だけが取り柄でした』
・『暗くて陰気な性格を直したいと思っているのですが、なかなか自分を変えることができませんでした』
・『彼女は思いやりのある性格をしていたので、クラスのみんなに好かれていました』
・『彼は弱い者いじめをして楽しむような性格の悪さが目立っていました』

「性格」の類語

「性格」の類語には、「個性・気質・性質・傾向・その人らしさ・キャラクター・人格」などがあります。

「性格」という表現は、「その人らしさが言動や能力に反映されている個性」「生まれながらに備わっている気質」「その人らしさを規定するある程度の一貫性を持つキャラクター(人格)」を意味しています。

「性格」の言葉には、「人ではない物の特徴的な性質」といった意味合いもあります。

これらの意味から、「性格」と類似した意味を持つ類語として、「個性・気質・性質・傾向・その人らしさ・キャラクター・人格」を挙げられます。

「性格」の対義語

国語辞典などに掲載されている「性格」の対義語はありません。

まとめ

「人格」「性格」の違いを分かりやすく説明しましたが、いかがだったでしょうか? 「人格」「性格」の意味・使い方・英語の違いや類語・対義語を詳しく調べたい時は、この記事をチェックしてみてください。