「心配」と「束縛」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「心配」と「束縛」の違い生活・教育

この記事では、「心配」「束縛」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

心配と束縛の違い

「心配」には、2つの意味があります。

1つめは、現在どうなっているのか、これからどうなるのか、心を悩ますことです。

もう一つは、気づかいの意味です。

「束縛」にも、2つの意味があります。

1つめは、まとめてしばることです。

もう一つは、行動に制限を加えて自由を奪うことです。

「心配」は、心が落ちつかない状態のことを意味していますが、「束縛」は心の状態のことではなく、行動についてを意味しています。

夜遅い時間に子どもが外に出て行こうとします。

このとき、親は「何か悪いことに巻き込まれないか」など心を悩ますことでしょう。

このようなことが「心配」です。

親が心を悩ませても、子どもは自由に外に出ていくことはできます。

「心配」されて、「じゃあやめてこう」となる場合もありますが、「心配なんて気にしない」ということもあります。

「心配」の状態では、行動に制限は加えられていません。

しかし、親が何が何でも外に出ないようにしようと、力ずくでも子どもを家に押しとどめておくようなら「束縛」になります。


心配と束縛の使い方の違い

心を悩ますことに「心配」を使用します。

心を悩ます範囲は広いです。

天気のこと、仕事のこと、学業のこと、明日デートで着る服のことなどさまざまあり、使用される範囲は広くあります。

また、「食事の心配をしなくても大丈夫です」のように、気づかいの意味でも使われます。

「束縛」は行動の自由を奪うことに使用します。


心配と束縛の英語表記の違い

「心配」は英語で、不安の意味合いでは“anxiety”“uneasiness”、気苦労の意味合いでは“worry”、気づかいの意味では“care”と表現をします。

「束縛」は英語で“restrictions”“restraints”と表現をします。

心配の意味

「心配」には、あれこれと心を悩ますという意味と、気づかいの意味があります。

あれこれと心を悩ますという意味の「心配」は、実際に起こるものは5%程度だといわれています。

「心配」の多くは、実際には起こらないものだったり、「心配」をする必要がないものだったりします。

また、対処ができる「心配」と、感じるしかない「心配」があります。

明日は旅行の予定です。

晴れるだろうかと心を悩ませます。

天気のことは「心配」しても自分の力ではどうにもできないので、感じるしかない「心配」です。

旅行には電車を使います。

電車は何度か乗り換えが必要です。

初めて利用する駅なので、ホームを間違えないかなど、心を悩ませます。

この「心配」は、事前にインターネットなどで乗換案内や構内図を確認することで解決できます。

これは対処できる「心配」です。

気づかいの意味では、気にかけることや面倒をみることを指しています。

心配の使い方

あれこれ心を悩ますことはさまざまあり、使用範囲は広いです。

出かける予定がある日は天気のことが「心配」になり、デートがある日は着ていく服のことが「心配」になり、就職をするときには会社になじめるか「心配」になり、生きているとさまざまな「心配」があります。

「心配」はその人自身が感じるものです。

そのため、「心配」だと感じることには、どのようなものでも「心配」という言葉を使うことができます。

気づかいの意味では、世話をするときに使用をします。

「タクシーの運転手さんが宿の心配をしてくれる」のような使い方です。

心配を使った例文

・『子どもが帰ってこなくて心配だ』
・『ケーキを食べてしまって、体重のことが心配だ』
・『雲が出てきて天気が心配になる』
・『心配そうな表情』
・『怪我を心配する』

心配の類語

「不安」が類語です。

悪いことが起こるのではないかと漠然と感じることに使います。

心配の対義語

「安心」が対義語です。

あれこれ悩むことがなく、心が落ち着いている状態を意味します。

束縛の意味

「束縛」には、まとめてしばることと、行動に制限を加えて自由を奪うことの2つの意味があります。

恋愛関係にある人のことで考えてみます。

彼女は他の男性と会話をしたい、休日にはデート以外にもやりたいことや予定があるといった希望があるのに、彼氏は「他の男性と会話をしてはいけない」「休日は必ずデートをする」などしたとします。

これは、彼女の行動を制限していることになります。

このように制限を加えて自由な行動が奪われていることが「束縛」です。

束縛の使い方

行動に制限を加えて自由を奪うことに使用をします。

よい意味で使われることは少ないです。

束縛を使った例文

・『彼氏の束縛がつらい』
・『毎日時間に束縛されている』
・『束縛することなんてできない』
・『束縛する権利などあるだろうか』
・『束縛から解放される』

束縛の類語

「拘束」が類語です。

「拘束」は犯人や被告が逃げないような状態にすることです。

束縛の対義語

「自由」が対義語です。

自分の思い通りに振る舞う意味があります。

まとめ

「心配」は心の状態、「束縛」は行動のことで、意味の違う言葉です。