この記事では、「定価」と「単価」と「原価」の違いを分かりやすく説明していきます。
「定価」とは?
前もって定められた価格のことを指す言葉で、割引販売が独占禁止法によって除外されている、たばこ、本、雑誌、書籍、CDなどの著作物に定価が適用されており、他の製品は希望小売価格という言葉になります。
「メーカーなどが小売業者に製品を卸す際につけた価格」という意味合いで、定価とも言われていた時期はありましたが、現在では使われていません。
定価(メーカー希望価格)を小売業者に維持させることは除外品を除き、独占禁止法に禁止されています。
会話、口語の厳密ではない使われ方ではメーカーによる希望小売価格も定価と呼ぶことがあります。
スーパーなどの店舗、オンラインショッピングなどでは割引、希望小売価格という言葉の関係から定価はあまり使われていない言葉です。
「単価」とは?
商品の一個あたりや1kgあたりなど単位あたりの価格のことで、小売店が客に向けて使う言葉ではなく、材料の単価など卸売と工場などの間で使われる言葉です。
単位あたりの価格のため、1gあたり0. 902円など小数点以下の金額がつくことがありますが、大量に購入することが基本です。
素材の単価を製造コストの一部とみなすことが出来、品質と単価のバランスで製品の方向性が決まります。
別の使われ方として、高単価のアルバイト、高単価の副業などという言い方があり、こちらは時給や割合の良さをイメージできます。
なお、価格という意味で単価という言葉を使うケースもまれに見られます。
「原価」とは
商品における材料費や手間などにかかる労務費、製造設備の設置運営にかかる設備費、輸送などにかかる経費などをまとめた言葉で、製造元や販売元の利益に当たる部分はまだ計上されていません。
仕入れ価格を指す場合もあり、店舗の割引で原価割れというケースは利益を得ないレベルの割引という意味合いになります。
原価が安く、高い利益が得られるものが理想とは言えます。
「定価」と「単価」と「原価」の違い
「定価」は前もって定められた価格という意味合いの言葉で、希望小売価格という言葉で代替されているケースが多く、厳密に使用されるのは新聞や書籍、たばこやCDで、これら製品では一般の客が目にする価格になります。
「単価」は商品の単位あたりの価格で、鋼材や原料などのkgあたりの価格や木材のひとつあたりの価格となり、基本的にはまとめた数量で購入し、製造コストの一部になります。
「原価」は仕入れ価格や利益になる部分を覗いた製造販売にかかわるための費用のみの金額のことで、通常、一般人が知ることは出来ません。
非常に大まかにまとめると、単価は原価に含まれることがあり、原価に利益を追加すると定価や希望小売価格という事ができます。
まとめ
「定価」のみ一般消費者が大きくかかわる価格の表記で「単価」は卸売などで買う製品ひとつあたりの価格、「原価」利益を追加する前の製造に関わる経費すべてをまとめた価格で、単価と原価はは主に工場や卸売などで使われます。
原価は製品を作る側が知っており、ここに利益を追加して販売価格にします。