ドラマやアニメは映像を見る視覚だけでなく、セリフや音を聴覚でも楽しむものです。
セリフの収録も必要ですが、「アテレコ」やそれと音の似た「アフレコ」や「オフレコ」の区別がつかない人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「アテレコ」と「アフレコ」と「オフレコ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「アテレコ」とは?
「アテレコ」は自分が演技していないキャラクターのセリフを、撮影後に収録することを指します。
他人のキャラクターに対して声をアテるためにレコーディングするので「アテレコ」です。
例えばアニメ作品では絵に対して声を付けるので、どれも「アテレコ」にせざるを得ません。
また実写のドラマや映画であっても、アクションシーンをスタントマンに任せているならその部分は「アテレコ」ですし、海外作品で吹き替え用の音声を録るのも「アテレコ」になります。
「アフレコ」とは?
「アフレコ」はアフターレコーディングの略で、映像を撮影した後に、音声だけ収録することです。
映像を用意した後に声を別録りにすること全般が「アフレコ」で、「アフレコ」の中でも特定の条件に限定した状況で使うため派生した言葉が「アテレコ」になります。
最初から「アフレコ」前提で演技中に声を収録していない事もあれば、セリフ変更や声の演技や音質が原因など、「アフレコ」が必要になる理由は様々です。
アニメの場合は絵コンテで簡易的に映像を作った段階で収録するなど、映像が完成する前に「アフレコ」することもあります。
「オフレコ」とは?
「オフレコ」は話の内容を一部、あるいは全部非公開にすることという約束で情報を提供することです。
主に報道関係で使われる言葉で、公開されると困る箇所は隠したり、その情報自体を公にしないことを条件に情報を提供する時に使われます。
ただ公開しないというだけでなく、後で公開されないよう記録も禁止することも多いです。
ニュースで稀に耳にする匿名希望でよせられた情報というのは、情報提供者を「オフレコ」にしている報道になります。
「アテレコ」と「アフレコ」と「オフレコ」の違い
「アフレコ」は映像を撮った後に音声だけ別に収録すること、「アテレコ」はその中でも自分以外が演じたキャラクターにあてるセリフを収録することです。
そして「オフレコ」はそれらとは逆に、提供した情報を一切記録させないで秘密にすることという違いがあります。
また「アテレコ」や「アフレコ」は映像業界用語ですが、「オフレコ」は報道業界と、どういった人達の間で使われる用語なのかも別です。
まとめ
「アフレコ」と「アテレコ」は派生元と派生先の関係であり、音と意味も似ていますが、「アフレコ」と「オフレコ」は意味も使われる場所も全くの無関係で別物です。
ただ「オフレコ」は内緒にしてほしいという意味で日常的に使わう人もいるので、一般的にはこの中では「オフレコ」が一番身近な言葉の可能性もあるでしょう。