この記事では、「就寝」と「入眠」と「睡眠」の違いを分かりやすく説明していきます。
「就寝」とは?
「就寝」【しゅうしん】とは、寝ること、眠るため寝床につくことです。
「就寝」に使われている漢字の意味を見てみると「就」は、ある場所に身を置くことを意味し、「寝」は眠ること、体を横たわらせることを表しています。
このことから「就寝」は、ある場所に横たわって眠る行為を指していることが分かります。
「就寝」は、人が1日の終わりに眠るため布団に入る行為のことです。
「就寝」の対義語は「起床」【きしょう】であり、朝目覚めて寝床から起きることを指しています。
布団に入った時刻は「就寝時刻」、朝目覚めて起きる時刻は「起床時刻」と呼ばれ、一般にその間の眠っている時間が一日の「睡眠時間」として概算されます。
「入眠」とは?
「入眠」【にゅうみん】は目の覚めている状態から眠っている状態に移行すること、寝付くことです。
「入眠」は「眠気」【ねむけ】によって引き起こされます。
眠気は、体内のリズムによって就寝時刻の1~2時間前に自然と起こるようになっています。
そして脳の動きや温度が低下して「眠気」が起こると「入眠」しやすい状態に導かれます。
人によっては、眠気をもよおすため「就寝」前におこなう特定の習慣を持っており、この習慣は「入眠儀式」と呼ばれています。
音楽を聴く、スマートフォンを見るなどの習慣がその一例です。
また、パジャマに着替える、歯を磨くなどの身支度も入眠儀式の一種といわれます。
「睡眠」とは
「睡眠」【すいみん】は眠ることです。
どの生物にもみられる生理的な現象で、脳や体が休息して意識や起きている自覚のない状態を指します。
対義語は、目が覚めていることを意味する「覚醒」【かくせい】です。
「睡眠」は活動による疲労や細胞の傷を修復するための休息で、生命を維持するためには欠かせません。
毎日決まったリズムでおこなわれ、人は夜間に「睡眠」をとる体内リズムを持っています。
「睡眠」には、熟睡している状態の「レム睡眠」と覚醒に近い「ノンレム睡眠」があり、一晩で交互に繰り返されます。
「睡眠」が不足すると脳や体が休息できないため、睡眠時間を十分に確保する必要がありです。
また「睡眠」の深さも重要なため、熟睡できる「質の良い睡眠」を目指すことが求められています。
寝床についてもなかなか「入眠」できない、「睡眠」中に目が覚めてしまう、など「睡眠」の質が下がって健康に影響を及ぼす状態は「睡眠障害」と呼ばれます。
「就寝」と「入眠」と「睡眠」の違い
「就寝」「入眠」「睡眠」は、いずれも眠ることに関する用語です。
「就寝」は眠るため寝床に入ること、「入眠」は目の覚めている状態から眠っている状態へ移行すること、「睡眠」は眠ること、脳や体を休息させるために起こる生理的な現象のことです。
「就寝」には、布団に入ってもまだ「入眠」していない状態が含まれます。
「睡眠」は「入眠」してから「覚醒」するまでの眠っている時間を指します。
「入眠」は眠りに入る瞬間を指すので「就寝」や「睡眠」とは意味が異なります。
まとめ
健康と「睡眠」は大きく関連しており、「睡眠」のあり方を見直すことが求められています。
「就寝」と「入眠」、「入眠」と「睡眠」はまぎらわしい部分もありますが、「睡眠」を理解するためにもそれぞれの言葉の意味と違いは把握しておきましょう。