自分の欲しいものがあれば、思わず買いたくなってしまう気持ちが誰にでもあることでしょう。
しかし、できるだけ無駄な消費はしたくないもの。
このような時に使われる言葉が「倹約」と「節約」と「ケチ」。
似ているようで解釈が異なってくる言葉かもしれません。
そこでこの記事では、「倹約」と「節約」と「ケチ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「倹約」とは?
「倹約」は「けんやく」という読み方をする言葉ですが、「無駄(むだ)を省いて出費を切り詰めること」という意味を持っています。
「倹約」を構成する文字の「倹」は「慎ましい(つつましい)」「質素」という意味があり、「約」も「控えめ」という意味合いがあります。
このことからこれら2つ文字が組み合わさることで、「無駄を省き贅沢をせずに余計なお金の消費を抑える」という解釈につながっていくのです。
「倹約」の例文
「倹約」の例文は次の通りです。
・『彼は倹約家だね』
・『将来のために倹約しよう』
「節約」とは?
「せつやく」と読む「節約」も「無駄を省いて切り詰めること」という意味があります。
「節約」の例文
・『今月から節約しよう』
・『節約して貯金する』
「節約」も倹約と同じような使い方をしています。
「ケチ」とは
「ケチ」とは「お金や品物を出すことや使うことを惜しむこと」、あるいは「そのような人」のことを指しています。
また、「貧弱でくだらない」という意味で使われることもあります。
「ケチ」の例文
・『アイツはケチでセコイよね』
・『ケチで有名な彼は全くモテないね』
「ケチ」の例文を見ると、否定的なシチュエーションで使われていることが理解できるのではないでしょうか。
「倹約」と「節約」と「ケチ」の違い
ここで「倹約」「節約」「ケチ」の違いを整理してみましょう。
「倹約」は「無駄を省いて切り詰める」という意味を持っていましたが、「節約」も同じく「無駄を省く」というニュアンスを持つ言葉。
このように見ると同じ使い方になると思われがちですが、「節約」は使われる場面がかなり広い点が特徴でしょう。
「節約」はお金だけでなく「時間」「電気」などでも使用することができます。
「電気の節約」というと「省エネルギー」のことを指すことになりますし、「時間の節約」となると、「作業効率」といった解釈になってきます。
これと比べて「倹約」は、「お金」に特化した言葉になり、「時間」「電気」などで使用することがありません。
「ケチ」は金銭を使つ必要があるのに出し渋ることや値段交渉で消耗することを拒むようなシチュエーションで使われています。
しかも、「節約」「倹約」と異なり、否定的なニュアンスがあることも相違点と言っていいでしょう。
5,. まとめ ここまで「倹約」「節約」「ケチ」の意味や違いを説明してきました。
物を購入したり消費する時にできるだけ無駄をしないは大切です。
そのためにもこれらの言葉の使い方を正しく理解しておきましょう。
