「決済」と「決裁」と「承認」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「決済」と「決裁」と「承認」の違いとは?言葉の違い【3語】

皆さんは「決済」「決裁」「承認」の意味の相違点をご存知でしょうか?

これらの言葉はビジネスシーンでもよく使われている言葉ですが、解釈はかなり違っています。

そこでこの記事では、「決済」「決裁」「承認」の違いを分かりやすく説明していきます。

「決済」とは?

「けっさい」と読む「決済」は、「代金や証券などを使って支払い、買い物をすること」、あるいは「売買取引を完了すること」「支払い」を意味しています。

「決済」にある「済」には、「済ます」「仕上げる」という意味合いがあります。

このことから「支払いを済ませる」という意味で使われているのです。

いわゆる、決済は「店舗などの相手からの商品・サービスに対し支払う」ことを言っています。


「決済」の例文

「決済」の例文は以下の通りです。

・『カード決済で購入した』
・『決済はすでに終わっています』


「決裁」とは?

「決裁」「けっさい」と読みますが、「部門の責任者が部下が申請した案の採否の是非を判断して決める」という意味があります。

「決裁」「物事を判断して決める」という意味合いがあるために、ビジネスでは「上司が部下の申請した稟議の可否を下す」場面で使われるのです。

「決裁」の例文

「決裁」の例文は以下の通りです。

・『上司に決裁を仰ぐ』
・『我が社では電子決裁となっている』

「承認」とは

「しょうにん」という読み方になる「承認」「ある物事の正当性を認めること」「もっともだと認める」などの意味を持っています。

この他にも「国家・政府などに対して外国が国際法上の地位を認める」というケースで使われています。

「承認」の例文

・『この承認は無効だ』
・『このプランは社長の承認を得ている』

「決済」と「決裁」と「承認」の違い

ここで「決済」「決裁」「承認」の違いを見てみることにいたしましょう。

「決済」「売買取引を完了する」という意味を持っていました。

「決裁」「部下が提出した案の採否を決める」という意味があります。

これらの意味合いからすると、「決済」は金銭にまつわる商取引で使われ、「決裁」は裁量権を持つ人が判断を下す際に使われることが分かります。

これらの言葉に対して「承認」は、「ある事柄の正当性を認めること」を指していることから、明らかに意味が違っていることが理解できるでしょう。

まとめ

「決済」「決裁」「承認」の違いを見てきましたが、「決済」「決裁」「けっさい」と同じ読み方をするものの、金銭のやり取りが発生する「決済」、申請したことを認める「決裁」と意味が全く異なっていることが分かりました。

また、「承認」「ある事柄が正しいかどうかを認める」という意味から「決済」「決裁」とは全く異なった解釈をしています。

このように言葉の意味が全く異なることがよくあるので、似たようなニュアンスがあると思ってもしっかりと内容を確認する必要があります。