この記事では、「ストッキング」と「タイツ」と「レギンス」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ストッキング」とは?
「ストッキング」とは、伸縮性のあるナイロン製の長い履き物のことです。
一般に、太ももまで覆われた靴下状のウェアを指しますが、腰まで覆う「パンティストッキング」やひざ下丈の「ショートストッキング」など様々な種類があります。
「ストッキング」は英語で表記すると“stockings”となり、膝の上からつま先までを覆う長い靴下という意味を持ちます。
中世のヨーロッパで男性が履いていた長靴下のショースが「ストッキング」に発展していったとされ、現在は素肌を覆い脚のラインをきれいに見せるため女性が着用するものとなっています。
25デニールより細い糸で編んであるため、生地が薄く肌が透けて見えるのが特徴です。
しかし生地が薄すぎるため、引っ掛かった所から線状に糸がほつれる「伝線」が起こりやすいところが難点です。
「タイツ」とは?伸縮性のある
「タイツ」は、伸縮性のある生地で縫製された、腰からつま先までを覆う履き物のことです。
生地の素材にはナイロン、ストレッチサテン、ニットなどがあり、一般に24デニールよりも太い糸で編んだやや厚めの生地で作られた履き物を指します。
“tights”はフランスで舞台衣装として開発された履き物で、レオタードのインナー、女性が寒い時期にスカートの下に履く防寒用の履き物として普及していきました。
「タイツ」の厚さは80デニールが標準的ですが、30デニールと薄手で「ストッキング」に近い質感のものもあれば、200デニール以上の厚手で暖かい「バルキータイツ」と呼ばれるものまで、タイプもさまざまです。
生地が丈夫で破れにくい反面、毛玉ができやすいというデメリットもあります。
「レギンス」とは
「レギンス」は、スカートやズボンなどの下に履く、十分丈(足首までの長さ)の履き物のことです。
ナイロンなどの伸縮性のある生地で作られた「スパッツ」と同じ履き物を指しますが、用途やデザインが異なります。
スポーツウェアのインナーとして使用するものは「スパッツ」と呼ばれ、七分丈(ひざ下丈)など短めなものがあります。
一方「レギンス」はファッションとして着用するもので、2006年ごろから普及していきました。
女性用の「レギンス」はレースや飾りボタンなどがついているものもあります。
男性が「ズボン下」として履くインナータイプの「レギンス」も登場しています。
なお「レギンス」のすそに足を通すバンドが付いているものは「トレンカ」と呼ばれています。
「ストッキング」と「タイツ」と「レギンス」の違い
「ストッキング」「タイツ」「レギンス」は、いずれも伸縮性を持った生地で作られた脚にフィットする履き物を指します。
「ストッキング」と「タイツ」はつま先までを覆う履き物でよく似ていますが、生地の厚さに大きな違いがあります。
「ストッキング」は25デニールより薄く肌が透けて見え、タイツは25デニールより生地が厚く保温性に優れているものを指します。
「レギンス」は「タイツ」と素材やシルエットがよく似ていますが、「レギンス」は足首までの十分丈になっているところが「タイツ」と異なります。
広義には「ストッキング」や「レギンス」は「タイツ」類の一種にあたりますが、このように形状、質感、用途は少しずつ違いがみられます。
まとめ
「ストッキング」「タイツ」「レギンス」は似ていますが形状や用途は異なります。
それぞれの特徴を覚えて表記を間違えないようにしましょう。