「褒める」と「誉める」と「賞める」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「褒める」と「誉める」と「賞める」の違いとは?生活・教育

人を評価する表現のひとつに「ほめる」という言葉があります。

ですが、同じ「ほめる」でも3つの書き方があります。

「褒める」「誉める」「賞める」

これら3つの違いは何なのでしょうか。

この記事では、「褒める」「誉める」「賞める」の違いを分かりやすく説明していきます。

「褒める」とは?

「褒める」とは、物事を評価して、良いこととしてその気持ちを表現する、たたえること、賞賛することを意味しています。

良い行いをした相手を評価して、その気持ちを表すときに使う言葉です。

ですが、誰に対しても使える言葉ではなく、目下の人に対して使う言葉になります。

「褒める」は、「賞賛する」というより「評価する」という意味の方が重いからです。

もし目上の人を「評価する」ということになると、失礼にあたるわけです。


「褒める」の例文

・『子供がいいことをしたら褒めてあげなさい』
・『〇〇さんは、部下を褒めるのが上手だ』


「誉める」とは?

「誉める」とは、「褒める」と同じく、物事を評価したり、賞賛したりしてその気持ちを表現することを意味しています。

ですが「褒める」とは逆で「評価する」というより、「賞賛する」ことに重きを置いています。

ですから、目上の人にも目下の人にも使える言葉ということになります。

ただ、「賞賛する」ということなので、軽々しく使う言葉ではなく、とても名誉なことをしたり、偉大な業績を残したり、そのようなときに使う言葉で、とても重みのある言葉であるといえます。

「誉める」の例文

・『国民栄誉賞を受賞したことを、誉め称える』
・『彼が偉大な業績を残したことは、後世まで誉め称えられるだろう』

「賞める」とは?

「賞める」とは、物事を評価して、その気持ちを表すために、褒美を与えることです。

「評価する」「賞賛する」ことに変わりはないのですが、「褒美を与える」ことが重要になります。

賞状、賞品、賞金のような形で、「褒美を与える」のが、「賞める」というわけです。

「賞める」の例文

・『彼の偉業を称え、賞めるべきだ』
・『金メダルを獲得したことを称え、さらに賞めるべきだ』

「褒める」と「誉める」と「賞める」の違い

3つの言葉の違いはどこにあるのでしょうか。

まず「褒める」は常用漢字であるということ。

「誉める」「賞める」は常用漢字外ですので、大前提として、一般的に使われることが多いのは「褒める」ということになります。

常用漢字外である「誉める」「賞める」、は別な言葉に置き換えられることが多いのです。

そして「褒める」は、「評価する」ことに重きを置いており、目下の人だけに使います。

「誉める」は、「賞賛する」ことに重きを置いており、目下の人だけでなく、目上の人にも使える言葉です。

「賞める」は、「評価する」ことや「賞賛する」ことよりも、「褒美を与える」ことに重きを置いた言葉になります。

まとめ

「褒める」「誉める」「賞める」の違いについて述べてきましたが、自分と使う相手との関係性の違い、そして、その言葉が重きを置いている部分の違いがありました。

3つの言葉の違いを認識しながら、人を「ほめたり」、人に「ほめられる」ような行動をしたりしていきたいものです。