この記事では、「報い」と「報いる」と「報われる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「報い」とは?
「報い」は「むくい」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「自分がした行為の結果として、自らに返って来ること」という意味で、自分がしたことが自分の身に跳ね返ってくることを言い、現在では悪い意味で使われています。
2つ目は「苦労したことに対する代償」という意味で、尽くした分の報酬のことを言います。
3つ目は「前世でした善悪の行いの結果が、現世に現れること」という意味で、「因果応報」とも言われます。
4つ目は「仕返し」という意味で、相手に対して同じことして返すことを言います。
上記に共通するのは「やった分の見返り」という意味です。
「報い」の使い方
「報い」は名詞・形容動詞として「報いだ・である」「報いを受ける・受けた」などと使われます。
基本的に、自分がしたことの結果が、自らに返って来ることとして、悪い意味で使われる言葉です。
「報い」の例文
・『彼は今まで悪事を働いてきた報いを受けた』
「報いる」とは?
「報いる」は「むくいる」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「自分が受けたことに対して、それに見合うだけのことを相手に返すこと」という意味で、自分にされたこと、してもらったことに見合うだけ相手にお返しすることを言い、良い意味・悪い意味両方に使われます。
2つ目は「仕返しをする」という意味で、実際に相手に対してされた分やり返すことを言います。
上記に共通するのは「相手にやった分を返す」という意味です。
「報いる」の使い方
「報いる」は動詞として「報いる・報いた」と使われたり、副詞として「報いて」と使われたりします。
基本的に、自分が相手から受けたことに見合う分をお返しすることとして、良い意味・悪い意味で使われる言葉です。
「報いる」の例文
・『彼に助けてもらった恩に報いる為にも是非力を尽くして働きたい』
3「報われる」とは?
「報われる」は「むくわれる」と読みます。
意味は「自分がした努力や苦労に対して、それに見合う良い結果や成功が得られること」です。
自分が苦労したり、一生懸命努力した分に見合うだけの、良い結果が返って来ることを言います。
「報われる」の使い方
「報われる」は受身形動詞として「報われる・報われた」と使われたり、副詞として「報われて」と使われたりします。
基本的に、それまで自分がしてきた努力や苦労に見合うだけの、良い結果が得られることに使われる言葉です。
「報われる」の例文
・『これで試験に受かれば、1年間必死で勉強してきた苦労が報われる』
「報い」と「報いる」と「報われる」の違い
「報い」は「悪い意味で、自分がしたことの結果が、自らに返って来ること」
「報いる」は「良い意味・悪い意味で、自分が相手から受けたことに見合う分をお返しすること」という意味です。
「報われる」は「それまで自分がしてきた努力や苦労に見合うだけの、良い結果が得られること」という意味です。
まとめ
今回は「報い」と「報いる」と「報われる」について紹介しました。
「報い」は「見返り」、「報いる」は「お返しすること」、「報われる」は「見返りを得ること」と覚えておきましょう。