この記事では、「食い止める」と「阻止」の違いを分かりやすく説明していきます。
「食い止める」とは?
未然に問題が起きないよう被害を回避することを「食い止める」【くいとめる】といいます。
例えば、裏山が崩れて窓から土が入ってこないよう事前に壁で土砂崩れを防いでおく処置するのです。
使い方としては、「暴力を食い止める」といって、相手からの理不尽な力に屈することなく回避するため進んで行動します。
防ぎ止めるといった意味が強く出た行動を指すのです。
「阻止」とは?
物事が勝手に進まないよう力を出して止める行為を「阻止」【そし】といいます。
例えば、反対する者が勝手に建物に入って来て暴れないように鉄の柵で玄関や窓からの侵入を防ぐのです。
このような意味から、大事な裁判中に外から人が入らないようにするため警備員が入り口に立って力を加えて止めます。
名詞として使われている言葉でもあり、相手の目的をその場で止めるために邪魔する行為を指すのです。
「食い止める」と「阻止」の違い
ここでは「食い止める」と「阻止」の違いを、分かりやすく解説します。
事前に対策しておき、問題が発生しないようにするのが「食い止める」です。
もう一方の「阻止」は相手が乗り込んで来たとき、力ずくで中に入る行動を止めるという意味で使われています。
それ以上は行動して悪い方向に傾かないよう全力で止めるのです。
国会や集会所などではテロを「阻止」して安全に多くの人が集まれるようにします。
反対に、勝手に人々を集めて選挙運動する人たちの動きを辞めさせるため行動する場合もあるのです。
「食い止める」の例文
・『隣の火が燃え移らないよう家全体に水をかけておき、食い止める』
・『右翼を左翼が食い止めるため事前に現場で待機していた』
「阻止」の例文
・『大物たちが裏で勝手に国民のお金を使わないよう阻止する』
・『企業が森林破壊してまで工場にする行為を村人が阻止した』
まとめ
物事の動きを止めるという意味がある「止」を使っていますが、「食」と「阻」を使うとそれぞれまた違った意味となります。
どういった場面で使うか調べて、うまく比較して使うといいでしょう。