「利害」と「損益」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「利害」と「損益」の違い状態

この記事では、「利害」「損益」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「利害」と「損益」の違い

「利害」「損益」はどちらも「利益と損失」を意味していますが、「利害」とは「経済的(金銭的)な利益と損失、あるいは日常生活・対人関係における必ずしも金銭と関係があるわけではない利益と損害」を意味しています。

「利害」に対して「損益」というのは、「主に経済活動における損失と利益(収入と支出)・金銭的(会計的)な利益と損失」「減ることと増えること」を意味しているという違いを指摘できます。


「利害」と「損益」の使い方の違い

「利害」「損益」の使い方の違いは、「利害」「経済的あるいは日常生活的な利益と損害」を意味して使われますが、「損益」のほうは「主に経済的・金銭的な損失と利益、減ることと増えること」を意味して使われる違いがあります。

例えば、必ずしも金銭的な利益・損失が絡むわけではない「利害関係のある相手」という文章は、「損益関係のある相手」とは言い換えられないといった使い方の違いを指摘することができます。

また会計的な金銭の増減と関わる「損益計算書」といった言葉も、「利害計算書」とは言い換えることはできません。


「利害」と「損益」の英語表記の違い

「利害」を英語で表記すると以下のようになります。

“interest”(興味・関心から利害を意味しています。)

“an interest in~”(~における利害)

“advantages and disadvantages”(利害得失・利害)

「利害」に対して「損益」という言葉を英語で表記すると以下のようになります。

“profit and loss”“P/L”(利益と損失・損益)

“income”(収支や収入・損益)

このように、「利害」の英語表記は“interest”などであり、「損益」の英語表記は“profit and loss”などであるという違いがあります。

「利害」の意味

「利害(りがい)」という言葉は、「利益と損害・得することと損すること」を意味しています。

「利害」という表現には、「経済的(金銭的)な利益と損害・損得」の意味合いだけではなく、「日常生活における利益と損害・金銭面に限らない得することと損すること」の意味合いもあります。

「利害」の使い方

「利害」という言葉は、「経済的な利益と損失・金銭面の損得」あるいは「日常生活・対人関係における得することと損すること」を意味して使うという使い方になります。

例えば、「利害がある相手なので無下に扱うことはできません」「利害のない人間関係を築きたいのです」といった文章で使用できます。

「利害」を使った例文

・『仕事上の付き合いなので、利害関係のある相手ばかりと会うことになります』
・『利害得失を考えた行動を意識しておかないと、思ってもいない損失をこうむることもあります』
・『大人になると、利害関係のない友達というのはそうそうつくれるものではありません』
・『利害を計算してばかりいると、自分が本当にしたい仕事が何だったのかを忘れそうになります』
・『彼らは容疑者と利害を同じくする人たちなので、彼らの証言というのはあまり当てになりません』

「利害」の類語

「利害」の類語には、「損得(そんとく)・得失(とくしつ)・損益(そんえき)」などがあります。

「損得」とは「損することと得すること」「得失」とは「得るものと失うもの・主に社会全体の規模における損得」「損益」とは「主に経済的な損失と利益・支出と収入」を意味している言葉です。

それらの意味から、「利害」とよく似た意味を持つ類語として、「損得・得失・損益」を挙げることができます。

「利害」の対義語

「利害」という言葉は、「利害」を構成している「利(利益)」「害(損害)」の漢字そのものが反対の意味を持っているため、「利害」には国語辞典などに記載される対義語はありません。

「損益」の意味

「損益(そんえき)」とは、「主に経済的(金銭的)な損失と利益・支出と収入」を意味している言葉です。

「損益」という表現には、「(主に金銭的な売上・利益などが)減ることと増えること・減らすことと増やすこと」といった意味合いもあります。

「損益」の使い方

「損益」の使い方は、「主に金銭面における損失と利益・支出と収入」あるいは「(売上・利益などが)減ることと増えること」を意味して使うという使い方になります。

例えば、「損益のバランスが崩れてくると商売は上手くいきません」といった文章で使うことができます。

「損益」を使った例文

・『企業の会計では、貸借対照表と合わせて損益計算書も作成する必要があります』
・『仕入れのあるビジネスを行いたいのであれば、損益分岐点を把握したほうが良いでしょう』
・『損益を意識していない商売というのは、利益を出すことが難しいのです』
・『企業の損益の管理は、家計管理以上に厳密に行わなければなりません』
・『広告宣伝の経費が大きくなりすぎていて、損益のバランスが崩れかけています』

「損益」の類語

「損益」の類語には、「損得(そんとく)・収支(しゅうし)・増減(ぞうげん)・利害(りがい)」などがあります。

「損得」とは「損することと得すること」「収支」とは「収入と支出」「増減」とは「金銭・数字などが増えることと減ること」「利害」とは「利益と損害・損得」を意味している言葉です。

これらの意味から、「損益」と類似した意味を持つ類語として、「損得・収支・増減・利害」を挙げられます。

「損益」の対義語

「損益」という表現は、「損益」を構成している「損(損失・損害)」「益(利益)」の漢字そのものが反対の意味を持っているため、国語辞典などに掲載される対義語はありません。

まとめ

「利害」「損益」の違いを説明しましたが、いかがだったでしょうか?

「利害」「損益」の意味・使い方・英語の違いや類語・対義語を詳しく調べたい時は、この記事をチェックしてみてください。

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