この記事では、「空き巣」と「忍び込み」と「居空き」の違いを分かりやすく説明していきます。
「空き巣」とは?
「空き巣」【あきす】とは、人がいない家屋のことです。
また「空き巣狙い」の略で、人がいない住宅に無断で押し入り金品を盗む手口を指します。
一般に「空き巣」と表記があれば、後者の「空き巣狙い」を意味しています。
住宅に押し入って物を盗む犯罪を「住宅対象侵入窃盗」といい、その手口に「空き巣」「忍び込み」「居空き」があります。
このなかでもっとも多発しているのが「空き巣」です。
「空き巣」の件数は年々減っていますが、届け出をしていない被害者が潜在していると考えられ、正確な「空き巣」の発生件数は把握されていません。
ちなみに「空き巣」は読んで字のごとく「空いた巣」を表し、空っぽの鳥の巣に由来する言葉です。
家人がいない家屋を空っぽの鳥の巣に例えて「空き巣」と呼ぶようになりました。
「忍び込み」とは?
「忍び込み」は「住宅対象侵入窃盗」のひとつで、家人の就寝中に住宅に忍び込み、こっそりと金品を盗んでいく手口を指します。
人が寝静まる夜間に多発し、犯人は住宅の裏口や窓などから忍び込み、住人が寝ている寝室から離れた部屋を狙って、ばれないように金品を盗んでいきます。
狙われやすいのは、部屋が多くて侵入しやすい一戸建ての住宅です。
特に2階建ての住宅は、寝室が2階にあることが多く1階が物色しやすいため、「忍び込み」のターゲットにされる危険性があります。
住人が起きるなどして気付かれそうになると、犯人は逃げることが多いのですが、住人と鉢合せになった際には暴れたり危害を加えたりすることがあるので注意が必要です。
「空き巣」に比べると発生件数はそれほど多くありませんが、住人の身に危険が及ぶリスクを考えると怖い犯罪といえるでしょう。
「居空き」とは
「居空き」【いあき】は「住宅対象侵入窃盗」のひとつで、家人が在宅中の住宅に入り込んで、ばれないように金品を盗んでいく手口のことです。
「居空き」は「人が居る住宅で空き巣をする」という意味で、住人が在宅中にもかかわらず隙をついて家の中に侵入し金品を盗むというものです。
多くの犯人は、ドアや窓が施錠されていないことを確認した上で忍び込み、住人がテレビを見ていたり部屋で過ごしていたりする間に、別の部屋を物色して金品を盗みます。
空き巣の次に多い手口で、住人が犯人と鉢合わせた場合には危害を加えられる可能性があります。
「空き巣」と「忍び込み」と「居空き」の違い
「空き巣」「忍び込み」「居空き」は、住宅に無断で入り込んで金品を盗む「住宅対象侵入窃盗」の手口です。
最も多いのが「空き巣」で、住人が不在の住宅に押し入って金品を盗む手口を指します。
「忍び込み」「居空き」は、住人がいるにもかかわらず住宅に入って盗みをはたらくところが「空き巣」と異なります。
「忍び込み」は住人に気付かれないよう就寝中に実行しますが、「居空き」は同じ屋根の下で住人が生活を営んでいるにもかかわらず、隙を見て金品を盗んでいくところに違いがあります。
まとめ
「空き巣」「忍び込み」「居空き」は、犯人の忍び込み方、実行するタイミングなどが異なります。
被害にあわないようにするには、家庭でしっかり防犯対策を取ることが大切です。
それぞれの手口の特徴と違いを知ると同時に、防犯対策にも目を向けてみましょう。