この記事では、遺体と亡骸と死体の違いを分かりやすく説明していきます。
遺体とは?
遺体とは、死んだ人のからだを意味しています。
死者の身体、遺された身体との意味もあるこの言葉は、すでに息はしていない状態で、魂も抜け去っている状態の身体との意味合いもあります。
家族や友人、親戚、知人など、死者と特別な関係であった人など生前に特別な関係であった人に対して、医師や葬儀関係者などにご遺体と使う言葉です。
死体よりも丁寧な言葉でもあり、医師から遺族に説明を受けるときは「ご遺体」、警察や検事が事件現場でやり取りする際は「亡骸」と使います。
使い方としては、「遺体を安置する」「ご遺体にお線香をあげてください」「この亡骸はどういった経緯で殺されたのか」と使われています。
亡骸とは?
亡骸とは、亡くなった人の体から魂が抜けて残されてしまった体との意味があります。
魂の抜けた身体を骸とも言うこの亡骸を使うのは、死んだ人が特定できないときによく使う言葉です。
名前も住所も分からないために亡骸と呼びます。
よく使うのは亡くなった人の体を処理する業者や、人々に死後の世界を教えるお寺の住職がよく使っています。
事故死、老衰での死にも当てはまるように「亡骸」と使います。
生きる役目を終えた亡骸の使い方は、「引き取り手のないこの亡骸をうちで引き取ります」「亡骸を見た」「海から亡骸が引き揚げられた」などと使います。
死体とは?
死体とは、心臓の動きが止まり、生き物が生命活動を停止して死を迎えた体のことを意味します。
死体は様々な種類の動物や人間にまで幅広く使われる言葉です。
解剖や研究をする医科大学や病院の関係者、事件・事故が起きた現場では警察が主に使っています。
研究のために亡くなった人の体を大学や病院に提供するときは死体を「献体」と言います。
生命の絶えた死体、死骸とも表現するこの言葉は「腐乱死体となって発見された」「この死体の死因が知りたい」「死体と向き合う」と使われます。
死んだ体に焦点を当てたこの言葉は、一つの物体として扱い、処理するために原因を探るときに使う用語です。
遺体と亡骸と死体の違い
遺体は魂が抜け出たあとの生き物の死体であるのに対して、亡骸は霊魂が抜けた後の抜け殻という違いがあります。
死体は亡骸とほぼ同じ意味がありますが、死体の場合、名前や住所など身元の分かる状態であれば遺体と表現されます。
また、遺体と亡骸は亡くなった人の尊厳を重んじる言葉ですが、死体はこの2つの言葉よりも尊厳は重視していない場合に使われる言葉です。
まとめ
遺体と亡骸と死体の共通点は、生命の動きが止まり、魂が抜けた体です。
しかし、死因や身元が定かではない、生命の種類によって使われる言葉が違ってきます。
もっとこの3つの言葉の意味の違いについて知りたいときは、事件を扱う推理ドラマやニュースをチェックすれば、違いについて学べるでしょう。