この記事では、「愛」と「好き」と「恋」の違いを分かりやすく説明していきます。
「愛」とは?
「愛」【あい】とは、相手のことをいとおしい、大切にしたいと思う気持ちです。
愛する気持ちは「愛情」といいます。
世の中に存在するあらゆる人や生き物が「愛」の対象であり、ひとえに「愛」といっても「人類愛」「親子愛」「友愛」そして「恋愛」など、種類は多岐にわたります。
一般に「愛」とは「隣人愛」や「家族愛」のように、自身の見返りを求めず相手を思いやる気持ちを指しますが、中には「性愛」のように自身の性的な欲求を満たすため相手に抱く感情も存在しています。
ちなみに「愛」は人や生き物に対してわき起こる感情ですが、物質に強いこだわりを持つことを指す場合もあります。
たとえば「納豆が好き過ぎて、納豆愛が止まらない」などのように「○○愛」といった使い方がされることもあります。
「好き」とは?
「好き」とは、ある人やものを気に入ること、心を寄せることです。
「好き」になるものは人をはじめ、世の中に存在するあらゆるものが対象となります。
「好き」とは、具体的に自分の好みに合うと感じること、良い印象を持つこと、所有したい、接触したいと思う気持ちを指します。
人に対して起こる「好き」という気持ちは、感じが良いと思うことのほか、友情や恋愛感情を指していることも少なくありません。
また「好き」は、「酒好き」「好きな教科は算数」「派手好き」のように嗜好や興味のある物事を指すときにも使われ、私たちにとって非常に身近な言葉となっています。
「恋」とは?
「恋」とは、特定の相手をしたうこと、精神的・肉体的な一体感を得たいと思う気持ちのことです。
相手に「恋」をすること、恋をする者同士が交際することは「恋愛」ともいいます。
「恋」は、家族や友人、隣人などに対する愛情や友情とは異なる感情です。
異性または同性特定の相手に対し、もっと一緒にいたい、独占したいと思う気持ちのことで、相手のことを考えると気持ちが高揚したりやるせない気持ちになったりするのが特徴です。
相手もこちらに恋愛感情を持っている場合は「両想い」となり、交際や結婚へと発展していきます。
ただし、一方的に恋心を抱くだけで「片思い」に終わってしまうことも少なくありません。
同じ相手に対する「恋」は永遠に続くものではなく、長く一緒にいると情熱的な感情が冷め、おだやかな「愛」や「好き」に変わっていくのが一般的です。
「愛」と「好き」と「恋」の違い
「愛」「好き」「恋」は、いずれも人(あるいは物)に対するこのましい感情を表しています。
「愛」はいとおしい、大切にしたいと思う気持ち、「好き」は自分のこのみに合うと感じて心を寄せること、「恋」は特定の相手をこいしたう感情のことです。
「愛」と「好き」は、人や生き物をはじめ、さまざまなものが対象となります。
「恋」の対象は人(異性または同性)の特定の相手に限られます。
「愛」は相手を思いやる気持ちですが、「好き」「恋」は相手に関係なく一方的に湧き上がるものです。
また「恋」の相手は限定されますが、「愛」「好き」という感情は普遍的で、同時に複数の対象に向けて注がれるものでもあります。
このように「愛」「好き」「恋」は性質が異なっているため、状況によって表現を使い分ける必要があるのです。
まとめ
「愛」「好き」「恋」は互いにニュアンスが似ていますが、本質は異なります。
自分がこれらの感情を抱くとき、その感情がどれなのか分からないときもあります。
デリケートな問題ですが、ぜひ適切な表現を使い分けていきましょう。