「統計」と「集計」と「確率」の違いとは?分かりやすく解釈

「統計」と「集計」と「確率」の違い生活・教育

学校の課題や仕事などでデータを取り扱うことはよくあります。

今回はその際に使われる代表的な3つについてご紹介したいと思います。

この記事では「統計」「集計」「確率」の違いを分かりやすく説明していきます。

「統計」とは

これは『数段の個々の構成要素において分布などを調べた上で、その属性を数量的に把握すること』を表している言葉です。

主にその調べた結果を数値や図表で表現したものを指すこともあります。

ここでのポイントは『属性を数量的に把握する』という部分にあります。

ここをもう少し掘り下げると数字を単に出すのではなく、その数値が何を表しているのかを理解するという部分にあります。

つまりデータを作り、そこから何かを読み取れるようにするまでを『統計』というのです。

例えば『統計調査』というものがありますが、これは集団の全域にわたる数量的な性質を観察、分析する為に行い、ここから様々なテーマ、例を挙げると男女比率や年齢比率などでデータに意味を持たせるようにするのです。


‐「統計」の例文

・『今年の関東地区の就業人口を統計する』
・『統計によると日本の少子化は過去10年で最悪の状態になっている』


「集計」とは

これは『数を寄せ集めて合計することやその数』という意味を持っている言葉です。

乱暴ですが単に集めて足し算をしたといっても差し支えありません。

ここでのキーポイントは数を出すということ、つまり合計するということのみであり、数そのものが一体何を言わんとしているのかというところまではくみ取れません。

もちろん単純にクラスAとクラスBに男女が何人いるかというデータは取れますが、身長や体重、成績などを織り交ぜた複雑な傾向などを分析するところまでは足りません。

そういう意味では『集計』とは『統計』を取る為の一要素ともいえるのではないでしょうか。

「集計」の例文

・『投票の集計結果が出た』
・『今月の売り上げを各営業所毎で集計する』

「確率」とは

これは『ある物事や現象が発生する可能性の度合いを数字にしたもの』です。

注意したい点として『確率』は独立した数字として存在することはなく、必ず何かのデータ分析の結果出てくるものであることです。

例えば『このプロジェクトが成功する確率は低い』という言葉を聞いた時になぜ低いと判断したのか背景が必ずあります。

それが感覚的であるにせよ客観性を持った数字であるにせよ、データなどの材料がなければ『確率』は出ないというのが特徴であると覚えましょう。

表現の仕方としては『高い』や『低い』というのが一般的です。

『確率が大きい』や『小さい』などの使い方もありますが、』確率』とは『度合い』ですので『高い』か『低い』で表すのが正しい使い方です。

「確率」の例文

・『このウイルスによる症状発生の確率は低い』
・『喫煙者の肺がんになる確率は非喫煙者と比べて数倍高いという統計が出ている』

「統計」と「集計」と「確率」の違い

それぞれ『属性を数量的に把握すること』、『数を集めて合計すること』、『可能性の度合い』という違いをつけることができます。

『集計』は単なる数字ですが、『統計』や『確率』はデータ分析により導き出された意味のある数字であるという分け方もできます。

また、『統計』と『集計』は単位を変えることができるのに対して、『確率』は『パーセンテージ』で表すというのも別の区別の仕方です。

まとめ

如何でしたでしょうか。

仕事でも学業でも何かの数字を使い調査をすることがありますが、数字に意味を持たせることができるのが『統計』や『確率』であることがお分かりいただけたと思います。

よく『数字は?をつかない』といいますが、この様に意味を付けることは意外と恣意的にできてしまう為、出されている数字やこれから出そうとしている数字が一体何を表しているのか注意することが大切です。