この記事では、「行き渡る」と「染みわたる」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「行き渡る」とは?
万遍なくしっかり物が渡った状態を「行き渡る」【ゆきわたる】といいます。
決められた範囲内にすべて届いた様子を表すのです。
例えば、容器の隅々にまで液体が万遍なくいき、布にしっかり色が染まった様子を表します。
また、そこにいるすべての人にご馳走が渡ったり、十分な量が揃っているといった意味で使われている言葉です。
このように、量や数が満たされるほど揃っている状況を伝えられます。
「染みわたる」とは?
四方すべてに液体が万遍なく入っていき、浸み込んでいった状態を「染みわたる」【しみわたる】といいます。
例えば、ケーキの生地を甘い液体の中に浸したとき、底深くにまで浸み込んでいってどこを食べても味がしっかり行き渡っている状態にするのです。
また、お酒がしっかり食材に浸み込んでしっかり味が付いた状態を表します。
主に、食べ物に調味料が染みた状態を表すときに使われている言葉です。
「行き渡る」と「染みわたる」の違い
ここでは「行き渡る」と「染みわたる」の違いを、分かりやすく解説します。
その場にいる人へ十分に渡せるほどの数や量が揃っている状態を伝えられるのが「行き渡る」です。
そこにいる人に物や食べ物が渡せたという状況を伝える言葉になります。
もう一方の「染みわたる」は、調味料が食材に染み入った状態を表す言葉です。
「行き渡る」はすべての人に届けれた、渡せたといった状況を表しますが、「染み渡る」はありとあらゆる隙間に液体が入り込み、染み入った様子を伝えられます。
「行き渡る」の例文
・『会場に来た参加者全員に地酒が行き渡る』
・『手作りの案内状が生徒全員に行き渡る』
「染み渡る」の例文
・『恩師の言葉は一生胸に染み渡る感動的なものだった』
・『教師の声は、会場の後ろにまで染み渡るほどの声量だ』
まとめ
「渡る」を使った言葉ではありますが、「行き」と「染み」に違いがあります。
この漢字の意味を調べることで、使い方の学習にもなるでしょう。