「火」と「炎」と「火炎」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「火」と「炎」と「火炎」の違いとは?生活・教育

この記事では、「火」「炎」「火炎」の違いを分かりやすく説明します。

「火」とは?

酸素などの支燃物がある時、木や紙などの可燃物に着火源から熱を与えられて高温になると、発熱反応を起こします。

高温・高速の発熱反応を起こし、激しく酸化する現象を燃焼と呼びます。

物質中の分子は、温度が高くなると運動エネルギーが増大し、動きが速く、乱雑になります。

分子などが一定以上、激しくぶつかり合うと、相互作用を起こして化学変化が生じます。

現在の物質を構成する原子より、結びつきやすい別の原子との間で、結合の組み換えが起こります。

例えば、紙に含まれる炭素と空気中の酸素が結びついて、二酸化炭素になるなどです。

組み換え前後の化学エネルギーの差によって、物質の外へ熱や光が放出されます。

この燃焼によって発生する光と熱が、「火」です。


「炎」とは?

火が盛んに燃える様子で、「火の穂」の意です。

中心から順に「炎心」「内炎」「外炎」と呼びます。

また、内炎は還元炎、外炎は酸化炎とも言います。

特に火の先端の明るい部分を指す場合もあります。

肉眼で観察できるのは、炎色反応による発光と、煤などの固体輻射、水蒸気や二酸化炭素などの気体輻射などで、「燃焼」自体ではありません。

燃焼反応が起こっている「反応帯」は、常温常圧下では非常に狭い領域です。

比喩表現として、恋愛感情、怨恨、憤怒、嫉妬などの激しい感情を「炎」と呼ぶこともあります。


「火炎」とは

可燃性ガスが、酸素と反応を起こして発生した「肉眼でも観察可能な高温ガスの流れ」です。

肉眼で見えるのは、化学反応を起こしている最中の「反応域」の一部です。

燃焼には、酸化などの化学反応だけでなく、流体運動も深く関わっています。

炎の維持には、燃料と酸素の継続的な供給が必要です。

流体の移動現象で、燃料と酸素が炎の近くまで運ばれます。

それらが、濃度の濃い方から薄い方へ均質になろうとする拡散現象によって、輸送されます。

この混合気体の温度を一定以上まで上げる熱エネルギーも必要です。

「火」と「炎」と「火炎」の違い

火は、燃焼によって発生する光と熱を示し、火花など比較的小さなものも含みます。

炎は、火が盛んに燃える状態で、特にロウソクなどの先端で明るく見える部分を指す場合もあります。

火炎は、酸素と反応を起こしている最中の可燃性ガスの流れです。

まとめ

火は、可燃物、酸素、熱が反応して発生した光と熱です。

炎は、火が盛んに燃える様子で、そこから転じて激しい感情の比喩表現にも使われます。

文字や熟語の中に含まれる「火」の数で、火力を想起しやすくなっています。

熟語の「火炎」は、「火炎旋風」「火炎瓶」「火炎放射器」など激しい炎を表す、または激しい炎を発生させる言葉に多く含まれます。

「森」と同じ構成で「火」をみっつ重ねた「ほのお」と言う文字もあります。

「火」をみっつ重ねた「ほのお」は、閲覧環境によっては表示できません。