この記事では、「なんとかする」と「凌ぐ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「なんとかする」とは?
具体的な方法や手段を明確にせずに、何らかの方法で問題を解決したり、目標を達成したりすることを表します。
例えば、「試験に合格するために、なんとかして勉強しなければならない」という場合、どのように勉強するかは言及していませんが、勉強することで試験に合格するという目標は明確です。
このように、「なんとかする」は、結果や目的に重点を置いた表現です。
「凌ぐ」とは?
困難や苦境などにじっと堪えて、なんとか切り抜けることを表します。
例えば、「飢えを凌ぐ」という場合、食料がほとんどない状況下でなんとか空腹を耐えてやり過ごすことを意味します。
このように、「凌ぐ」は、過程や状況に重点を置いた表現です。
また、「凌ぐ」には、「押し分けて前に進む」「能力や程度などが他のものを追い抜いて上に出る」という意味もあります。
例えば、「波濤を凌いで行く」という場合、波を乗り越えて進むことを意味します。
また、「彼女の実力はライバルたちを凌いだ」という場合、彼女の実力がライバルたちよりも優れていることを意味します。
このように、「凌ぐ」は、他のものとの比較や競争に関係した表現でもあります。
「なんとかする」と「凌ぐ」の違い
「なんとかする」と「凌ぐ」の違いを、分かりやすく解説します。
「なんとかする」と「凌ぐ」の違いは、ニュアンスや姿勢にあります。
「なんとかする」は、困難な状況を改善するために積極的に行動するという意味が強く、自分の力で解決しようとする姿勢を表します。
その一方で、「凌ぐ」は、困難な状況に耐えるために必要最低限のことをするという意味が強く、自分の力では解決できないことを受け入れて、なんとか生き延びるという姿勢を表します。
「なんとかする」の例文
・『試験に合格するために、なんとか勉強する』
・『大丈夫。俺がなんとかする』
「凌ぐ」の例文
・『彼らは食料が少なくても、なんとか飢えを凌ぐ』
・『雨が降ってきたので、傘をさして風雨を凌いだ』
まとめ
「なんとかする」と「凌ぐ」は、どちらも「困難な状況を切り抜ける」という意味がありますが、ニュアンスが異なります。
「なんとかする」は、方法や手段にこだわらず、なんとか問題を解決するという意味です。
その一方で、「凌ぐ」は、辛抱して、どうにか乗り越えるという意味です。
それぞれの言葉を正しく使い分けるように注意しましょう。