この記事では、「契機」と「発端」の違いを分かりやすく説明していきます。
「契機」とは?
「物事が始まった直接的な要素」を表す言葉です。
何かの変化や動きを引き起こすきっかけや動機となる出来事を指します。
例えば、「転職を契機に一人暮らしを始めた」や「失敗を契機に勉強を頑張るようになった」というように使います。
この言葉の由来は、ドイツ語の「Moment(モーメント)」から来ていると言われており、さらにその「Moment」の語源はラテン語の「mouere」と言われています。
「発端」とは?
「物事の起こりや始まりのこと」を表す言葉です。
何かの物事が始まった最初の部分や原点となる出来事を指します。
例えば、「事件の発端は彼の不注意だった」や「友情の発端は小学校の同級生だった」というように使います。
この言葉の由来は、漢字の「発」と「端」の意味から来ています。
「発」は「始まる、出る」という意味で、「端」は「物事のはじめや終わりの部分」という意味です。
「契機」と「発端」の違い
「契機」と「発端」の違いを、分かりやすく解説します。
「契機」と「発端」の違いは、物事の始まり方にあります。
「契機」は、物事が始まる直接的な要因や動機となる出来事ですが、「発端」は、物事が始まった最初の部分や原点となる出来事です。
つまり、「契機」は、物事の始まりを引き起こすものであり、「発端」は、物事の始まりそのものであると言えます。
このように、「契機」と「発端」は、似たような意味を持ちますが、ニュアンスや使い方に注意する必要があります。
「契機」の例文
・『彼女との出会いが、私の人生の契機となった』
・『新型コロナウイルスの感染拡大を契機に、テレワークが普及した』
「発端」の例文
・『彼らの恋の発端は、同じサークルに入ったことだった』
・『事件の発端は、小さな口論から始まった』
まとめ
「契機」と「発端」の違いは、前者は物事の動機を、後者は物事の始まりを表すという点です。
また、「契機」は「〜を契機に」「〜の契機となる」などの形で用いられますが、「発端」は「〜の発端は」「〜が発端となる」などの形で用いられます。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるように注意しましょう。