「愚問」と「愚論」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「愚問」と「愚論」の違いとは?違い

この記事では、「愚問」「愚論」の違いを分かりやすく説明していきます。

「愚問」とは?

「馬鹿げた質問」「言うまでもない分かりきった問い」を意味する言葉です。

例えば、「牛肉は何肉に分類されるのか?」「スナック菓子は体に悪いのか?」などが「愚問」に当てはまります。

このような質問は、答えが明らかであるか、あるいは重要でないか、あるいは不適切であると考えられるため、「愚問」と呼ばれます。

「愚問」は、親しい間柄や目下の人に対して使うことが可能ですが、目上の人や尊敬すべき人に対して使うと失礼にあたります。

また、「愚問」は、自分の質問を謙遜する表現としても使われます。

例えば、「愚問ですが、本当にこの企画でよろしいのでしょうか?」「愚問で恐縮ですが、今日の記事に書かれていたことは事実ですか?」などと言うことで、「馬鹿げた質問で申し訳ありませんが」という気持ちを表すことが可能です。


「愚論」とは?

「くだらない議論」「馬鹿げた論理」を意味する言葉です。

例えば、「地球は平らである」という主張や、「人間は宇宙人によって作られた」という説などが「愚論」に当てはまります。

このような議論は、根拠がなく、論理的でないか、あるいは常識に反するか、あるいは無意味であると考えられるため、「愚論」と呼ばれます。

「愚論」は、相手の議論を否定する表現として使われますが、自分の議論を謙遜する表現としても使われます。

例えば、「まずは私の愚論から述べます」と言うことで、自分の論理をへりくだって言うことが可能です。


「愚問」と「愚論」の違い

「愚問」「愚論」の違いを、分かりやすく解説します。

「愚問」「愚論」の違いは、質問と議論の違いによって生じます。

質問は、知りたいことや確認したいことを問いかけることですが、議論は、意見や主張を述べたり、反論や反証をしたりすることです。

質問は、答えを求めることが目的ですが、議論は、真理を探求することや、相手を納得させることが目的です。

したがって、「愚問」は、答えが明らかであるか、あるいは重要でないか、あるいは不適切である質問を指しますが、「愚論」は、根拠がなく、論理的でないか、あるいは常識に反するか、あるいは無意味である議論を指します。

「愚問」の例文

・『彼女はいつも『もし私が浮気したらどうする?』という愚問を投げかけてくる』

「愚論」の例文

・『会見では記者の愚論についても、煩わしそうにするのではなくしっかりと答えるようにしよう』
・『彼の愚論に対してもしっかりと丁寧に答えたのに、逆ギレされてしまった』

まとめ

「愚問」とは「くだらない質問」「言うまでもない問い」を意味します。

その一方で、「愚論」とは「とるにたらない議論」「ばかげた討論」を意味します。

それぞれの言葉を正しく使い分けられるようにしましょう。

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