この記事では、「それほど」と「さほど」の違いを分かりやすく説明していきます。
「それほど」とは?
「それくらい」「その程度」という意味で、比較対象となるものを指しています。
例えば、「彼はそれほど頭がいいとは思わない」は、「彼と比べて、頭がいいと思われる人がいる」ということを暗に示しています。
また、「それほど」は、打ち消しの語と一緒に使われることが多く、否定的な評価や感情を表すことが多いと考えられます。
例えば、「それほど難しくない」「それほど気にしない」などです。
「さほど」とは?
「それほど」と同じ意味ですが、より古風で硬い表現です。
文法的には、「さ」という副詞と「ほど」という副助詞の複合語です。
例えば、「さほど重要ではない」は、「それほど重要ではない」と同じ意味ですが、より堅苦しく、感情がこもっていないように聞こえます。
また、「さほど」は、打ち消しの語と一緒に使われることがほとんどで、肯定的な評価や感情を表すことはほとんどありません。
例えば、「さほど美味しいとは言えない」「さほど興味がない」などです。
「それほど」と「さほど」の違い
「それほど」と「さほど」の違いを、分かりやすく解説します。
「それほど」と「さほど」は、どちらも否定の語と一緒に使われることが多いですが、「それほど」は肯定の語とも使えます。
例えば、「彼はそれほど背が高い」は、「彼は(他の人や平均的な数値と比べて)それくらいの背の高さである」ということを言っています。
しかし、「さほど」は肯定の語とはあまり使われません。
例えば、「彼はさほど背が高い」は、不自然な表現です。
「それほど」の例文
・『今日はそれほど忙しくなかった』
・『この本はそれほど難しくない』
「さほど」の例文
・『この問題はさほど重要ではない』
・『今日はさほど暑くなかった』
まとめ
「それほど」と「さほど」は同じ意味で使われることが多いですが、微妙なニュアンスの違いがあります。
一般的に、「さほど」は「それほど」よりも少し古くて硬い表現で、否定的な意味合いが強いと言えるでしょう。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるようにしましょう。