この記事では、「却って」と「逆に」の違いを分かりやすく説明していきます。
「却(かえ)って」とは?
「却って」とは、「予想とは反対になるさま」や「反対に」などの意味を含める言葉です。
「却って」は別の漢字を用いて「反って」と表記される場合もあり、類義語には後述する「逆に」があります。
「却」には「かえって」や「予想に反して」という意味のほか、「退く」や「さがる」、「退ける」や「返す」などの意味が含まれる漢字です。
「却って」の使い方
「却って」は副詞として使われています。
「逆(ぎゃく)に」とは?
「逆に」とは、「通常の関係に反して」や「予想や期待に反して」などの意味を含める言葉です。
「逆に」の類義語には先述した「却って」があります。
「逆」には「反対である」や「さかさま」、「逆らう」や「道理に背く」、「のぼせる」や「迎える」などの意味が含まれる漢字です。
「逆に」の使い方
「逆に」は副詞として使われています。
「却って」と「逆に」の違い
「却って」と「逆に」はどちらも「反対に」や「予想に反して」などの意味を表す副詞になります。
したがって、2語は類義語の関係に当たると言えます。
「却って」の例文
・『想定外の事態が発生したが、却って、禍を転じて福と為すという結果となった』
・『良かれと思ってやったことが、却って、無駄な手間を増やしてしまった』
・『砂漠は猛暑のイメージがあるが、夜は却って凍えるほど寒い』
「逆に」の例文
・『押してダメなら、逆に引いてみることだ』
・『彼はまだ世間に認められていないことを逆にやった結果、大成を収めた』
・『気を遣ったつもりであったが、逆に失礼になってしまった』
まとめ
「却って」は「予想とは反対になるさま」や「反対に」などの意味を含める副詞です。
そして、「逆に」は「通常の関係に反して」や「予想や期待に反して」などの意味を含める副詞でした。
近しい意味を含めることから、2語は類義語の関係に当たると解釈できます。