この記事では、「比べる」と「引き比べる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「比べる」とは?
二つ以上のものや事柄を対象として、その共通点や相違点を見つけ出すことです。
例えば、「この二つのりんごを比べてみると、色や大きさが違う」という文では、「比べる」は「見比べる」という意味になります。
また、「日本と中国の文化を比べると、似ているところもあれば、違うところもある」という文では、「比べる」は「比較する」という意味になります。
「比べる」は一般的によく使われる言葉で、話し言葉や書き言葉の両方で使えます。
「引き比べる」とは?
一つのものや事柄を基準として、それと他のものや事柄を対照させることです。
例えば、「彼の身に引き比べると、私の悩みなど些細なことだ」という文では、「引き比べる」は「引き合わせて比べる」という意味になります。
また、「青森県に引き比べると、北海道は広い」という文では、「引き比べる」は「引き立てて比べる」という意味になります。
「引き比べる」はあまり一般的に使われない言葉で、古めかしいかもったいぶった印象を与えます。
書き言葉で使われることが多く、話し言葉ではほとんど使われません。
「比べる」と「引き比べる」の違い
「比べる」と「引き比べる」の違いを、分かりやすく解説します。
「比べる」と「引き比べる」は同じ「比較する」という意味を持つ言葉ですが、使い方に違いがあります。
一般的に、「比べる」はよく使われる言葉で、二つ以上のものや人を対象にして、その特徴や性質などを見分けることを表します。
その一方で、「引き比べる」はあまり使われない言葉で、一つのものや人を基準にして、それと他のものや人を比較することを表します。
「比べる」の例文
・『彼らを比べるのは残酷な話だ』
・『人のことを比べるとは、評論家にでもなったつもりかい?』
「引き比べる」の例文
・『彼は自分の身に引き比べて人の不幸を慰められない』
・『青森県に引き比べると、北海道は広い』
まとめ
「比べる」と「引き比べる」は、どちらも「比較する」という意味の言葉ですが、使い方やニュアンスに違いがあります。
それぞれの言葉を正しく使い分けましょう。