日常生活で会話をしている時には相手の調子や何かの感想を聞くことがあります。
いつも『素晴らし』かったり、『悪かった』りなどはっきりと白黒が付いていればいいのですが、人生には以外にもグレーの部分も多いものです。
白黒付ける印象の強い外国でもグレーの反応をすることは当然あります。
今回は英語で実際に使われている『まあまあ』という表現を確認しましょう
「まあまあ」の日本語での解釈
日本語には『まあまあ』の様な繰り返しをする言葉が多く存在します。
『ペタペタ』や『ジャブジャブ』というオノマトペもありますが、『まあまあ』は畳語と言われています。
この言葉の解釈は『可もなく不可もなく』という意味で、満足までは届かないものの、落第点ではないという意味を表しています。
「まあまあ」の英語とは
英語を最初に習う時に『まあまあ』を『So so』と習うことが多い日本ですが、実はあまり英語圏では使われません。
もちろん意味は通じるのですが、日本人の様な『まあまあ』の感覚で使うことはないのが注意したい点です。
それでは英語圏の人間はどの様な表現を使っているのでしょうか。
頻度の高い2つの表現をご紹介致します。
『Fine』や『Good』
英語圏の人間が首を傾げる日本の英語教育に『How are you?』の返答で『I am fine. 』という返答をするという定例形があります。
我々日本人は『Fine』を『いい』という意味で使うのですが、ネイティブは『まあまあ』として使うケースの多い単語です。
もちろん単語そのものは『いい』という意味なのですが、イントネーションがとても大切なのは面白い部分です。
映画やドラマを注意してみていくとかなりの頻度で『Fine』や『Good』はイントネーションをやや低くするかフラットに保つことで『まあまあ』など満足には至っていない様子を表すシーンが多いことに気が付くはずですので是非注意してみて下さい。
これ以外にも『Okay』や『OK』でも通じます。
『Good』の難しい所はイントネーションを上げていくと『いい』という意味に変わる不思議な単語です。
反対に『Fine』はイントネーションを上げてしまうと『もういい!』という諦めや拒絶を表すことにもなってしまうのがややこしい部分ですので注意しましょう。
『Not bad』
もう一つ頻繁に使われるのがこの表現です。
先ほどの『How are you?』に対して『まあまあかな。』という返答をする際は『Not bad. 』と返すのが良く見られます。
よくよく考えるとなぜ『Bad』を『Not』で否定しているのかが面白い所で、英語にも『グレーな表現』があるというのが分かる部分ではないでしょうか。
それ以外にも『Not as bad as I thought. 』(思ったより悪くないよ。)や『Neither good nor bad. 』とさらにグレーな表現もあります。
よく巷で言われる『外国人はYesとNoがはっきりしている。』というのは正確ではないというのがご理解頂けたのではないでしょうか。
『まあまあ』を使った英語の例文(使用例)
・『How was the exam, Tom?』『It was okay. 』(『試験はどうだった、トム?』『まあまあだよ。』『Fine』を使っても問題ありません。よくできた場合は『Pretty good』という表現を使うことが多いです。)
・『How is it going, buddy? 』『Not bad. How about yourself?』 (『調子はどうだい?』『まあまあかな。君は?』日本で習う『How are you』『I am fine. Thank you. And you?』の一番ナチュラルな表現です。若者や学生、友人同士の間でよく耳にするフレーズの一つです。)
・『How was the dating last night?』『Ummm. Neither good nor bad. I don’t know. 』(『昨夜のデートはどうだった?』『うーん、まあまあかな。よくわかんないけど。』適当に誤魔化したい時や興味がない時などに『まあまあ』という言葉の後に『I don’t know』を入れるのは英語ではよくある表現です。)
まとめ
如何でしたでしょうか。
『So so』が実は殆ど使われることはない表現であり、英語にも曖昧な言い方をするというのがお分かりいただけたのではないかと思います。
イントネーションを変えると意味がガラッと変わるというのが英語表現の面白い所ではないでしょうか。