この記事では、「本書」と「当書」の違いを分かりやすく説明していきます。
「本書」とは?
「本人」や「本店」などと同じく、「私の」という意味が含まれる言葉です。
したがって、その本や文書の著者や発行者が自分の作品を指すときに使うのが適切です。
例えば、「本書の目的は〜である」「本書の構成は〜である」といった表現があります。
また、「本書」は、その本や文書が最終的なものであることを強調するニュアンスもあります。
例えば、「本書は、これまでの研究成果をまとめたものである」といった表現があります。
「当書」とは?
「当地」や「当時」などと同じく、「ここにある」という意味が含まれる言葉です。
したがって、その本や文書の著者や発行者以外が、手元にあるものを指すときに使うのが適切です。
例えば、「当書によると〜である」「当書には〜と書かれている」といった表現があります。
また、「当書」は、その本や文書が一時的なものであることを示すニュアンスもあります。
例えば、「当書は、現時点での見解を示したものである」といった表現があります。
「本書」と「当書」の違い
「本書」と「当書」の違いを、分かりやすく解説します。
「本書」と「当書」には、微妙なニュアンスの違いがありますが、実際には、多くの場合において、どちらを使っても意味が通じます。
しかし、自分が書いたものではないものを「本書」と呼ぶと、著者や発行者の立場を侵害することになる可能性もあります。
逆に、自分が書いたものを「当書」と呼ぶと、自分の作品に対する責任を回避するように見える可能性もあります。
「本書」の例文
・『本書では、私が長年研究してきた日本の伝統文化について記述しています』
・『本書には、ごみの分別方法や回収日などの情報が記載されています』
「当書」の例文
・『当書は、有名な作家が書いた小説です』
・『当書には、展示作品の解説や作者の紹介などが掲載されています』
まとめ
「本書」と「当書」は、話者の立場によって使い分ける必要があります。
自分が書いたものではないものを指し示したいときは「当書」、自分が書いたものを指し示したい場合は「本書」と使うと、誤解を招きづらくなります。