「文末」と「行末」は双方とも「文章」に関する言葉ですが、それぞれの意味が異なるため区別して覚えることが必要です。
この記事では、「文末」と「行末」の違いを分かりやすく説明していきます。
「文末」とは?
「文末」は「ぶんまつ」と読む言葉で、「文または文章が終了する部分」を示します。
「文」には「文字」「言葉」「言葉を綴ったもの」といった意味があり、「末」には「先端」や「末端」、「終わりの時期」などの意味があります。
「行末」とは?
「行末」は「ぎょうまつ」もしくは「ゆくすえ」と読む言葉です。
前者は「文章において、ひとつの行が終了する部分や位置」「行の末尾」を意味します。
後者は「進んで行く先」や「今後」、「将来」を意味し、「行く末」と記されたり、ひらがなのみで「ゆくすえ」と表されたりする場合もあります。
「文末」と「行末」の違い
「文末」と「行末」の違いを分かりやすく解説します。
「文末」は「文または文章が終了する部分」を意味します。
「文末」は「」で表される句点や、「!」で記される感嘆符、「?」で示される疑問符を付ける位置としても知られており、状況によっては「()」が付けられることもあります。
なお、「文章の末尾を絞める表現」のことを「文末表現」と呼び、「です・ます調」と「だ・である」調の2種類があります。
一方、「行末」は「ぎょうまつ」もしくは「ゆくすえ」と読み、それぞれの読み方によって意味が異なります。
「ぎょうまつ」と読む「行末」には、「文章において、一つの行が終了する部分や位置」や「行の末尾」という意味があります。
ちなみに、起こし括弧類をはじめとした特定の文字が「行末」に来ないように処理することを「行末禁則」と呼びます。
「ゆくすえ」と読む「行末」の場合は、「向かって行く先」や「今後」、「将来」といった意味があり、「彼の行末が心配だ」のように使用されます。
まとめ
「文末」は「文や文章が終了する部分」を示し、「行末」は「行が終了する部分や位置」もしくは「進んで行く先」「将来」を示します。
両者の意味をよく理解して、場面に応じて適切に使い分けできるようになりましょう。
ぜひ語彙力を伸ばす参考にしてください。