この記事では、「照らす」と「光を当てる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「照らす」とは?
「照らす」とは、「光をあてて存在を目立たせる」さまや「他のものと見比べる」様子などを示す言葉です。
「光をあてることで辺り一帯を明るくする」または「あることを判断する際に別のものなどを参照する」などちという意味合いで使われており、「照射する」あるいは「スポットライトを当てる」などという語句と似たようなニュアンスで用いられています。
「光を当てる」とは?
「光を当てる」とは、「陰に隠れた場所を光で明るくする」さまを表し、そこから意味が転じて「それまではっきりしていなかったことなどを明らかにする」もしくは「才能のある人を世に送り出す」などというニュアンスで使用されています。
「目立っていなかった人や物などを光を当てることで浮かび上がらせる」などという意味で用いられており、「着目する」などという語句と同じような意味で使われています。
「照らす」と「光を当てる」の違い
「照らす」と「光を当てる」は、どちらも「光を当てて明るくする」などという意味合いで使われている言葉です。
いずれも「明るく灯(とも)す」などという同じような意味で使われている語句ですが、「光を当てる」には「眠っていた才能などを掘り起こす」などという「照らす」にはないニュアンスが含まれており、また反対に「照らす」に含まれる「他方と比べる」というニュアンスは「光を当てる」にはなく、双方の表現は異なる意味合いで用いられている文言であると言えるでしょう。
「照らす」の例文
・『それまで厚い雲に覆われていた灰色の空を一筋の光が照らす』
・『映画館では上映時間が始まると足元を照らす小さい光が点灯します』
「光を当てる」の例文
・『虫眼鏡を使って紙に光を当てる事で、その紙に小さな穴をあけることができます』
・『長らくくすぶっていた中堅歌手に光を当てる日本のバラエティ番組』
まとめ
「照らす」と「光を当てる」は、どちらも「光を使って明るくする」などという意味合いで使われている言葉です。
使用する際にはそれぞれの語句がもっている微妙なニュアンスの違いに注意をしながらうまく使い分けるようにしましょう。