「不機嫌」と「おかんむり」は人の感情に関係する言葉ですが、それぞれ意味の違いはあるのでしょうか。
この記事では、「不機嫌」と「おかんむり」の違いを分かりやすく説明していきます。
「不機嫌」とは?
「不機嫌」は「ふきげん」と読む言葉で、「機嫌が悪いこと」およびそのような様子を意味します。
「不」は名詞や形容動詞に付いてその意味を否定したり打ち消したりする字です。
「機嫌」は「態度や表情などに現れる快および不快の感情」「人の思惑や意向」といった意味を含みます。
「おかんむり」とは?
「おかんむり」は「機嫌が良くない様子」「怒っている様子」を示す言葉です。
「お冠」と記すこともあり、冠は古い時代に貴族が頭部に着用していた被り物のことを指します。
当時の貴族が上の立場の人に抗議や反抗の意思を示すために、冠の位置を故意にズラして被ったことが由来といわれています。
「不機嫌」と「おかんむり」の違い
「不機嫌」も「おかんむり」も「機嫌が悪いこと」という意味を持つ言葉ですが、次のような違いがあります。
「不機嫌」は「機嫌が良くないこと」をストレートに表現する言葉ですが、「おかんむり」は上記の意味を直接的にではなく比喩的に表した言葉といえます。
また、「おかんむり」は多くの場合「目上の人の機嫌」に対して使われる言葉とされています。
「不機嫌」の例文
「不機嫌」は「不機嫌な〜」や「不機嫌になる」などのように用いるのが一般的です。
日常会話をはじめとした様々な状況で使用されます。
・『彼はずっと不機嫌な顔で電車に乗っていた』
・『彼女は話を遮られるととても不機嫌になる』
「おかんむり」の例文
「おかんむり」は「〜はおかんむりだ」のように使います。
目上の人に対して使用することが多い言葉とされています。
・『プロジェクトの進捗状況が良くないので上司はおかんむりだ』
・『待たされたことで先方は少々おかんむりの様子です』
まとめ
「不機嫌」も「おかんむり」も「機嫌が悪いこと」「怒っていること」を示しますが、細かなニュアンスや使い方に違いがあります。
両者の意味を理解して、TPOに合わせて使い分けましょう。
ぜひ言葉の知識を深める参考にしてください。