「業務」と「仕事」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「業務」と「仕事」の違いビジネス・就職・転職

この記事では、「業務」「仕事」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「業務」と「仕事」の違い

「業務」「仕事」のそれぞれの意味について確認します。

「業務」とは、職業や事業などに関することで、継続して行う仕事のことや、法律用語として、社会生活上の反復・継続して行う活動のことという意味があります。

趣味の活動なども含まれ、収入の有無は問いませんが、家事や育児などの家庭生活上の活動は含まれません。

「仕事」には、5種類の意味があります。

1何かをすることや達成するための行動こと、しなくてはならないこと。

2生計を立てる手段として行う職業活動のこと。

3行動したことの結果のことで、業績など。

4悪事をしたり、計画したりすること。

5物理学におけるエネルギーを定義する物理量のこと。

「業務」には、反復・継続する仕事という意味合いがあるのに対し、「仕事」には、何かをつくることや達成するための行動、手段という違いがあります。


「業務」と「仕事」の使い方の違い

「業務」には、職業としての使い方と法律用語としての使い方があります。

職業としての使い方は、会社などで働く場合に継続して行う日常的な仕事という意味合いで、所属する従業員に割り当てられたそれぞれの役割のことです。

個々の役割のことを指すので、会社などから与えられた継続して行う仕事というイメージになります。

例えば、電話対応や商品開発、商品紹介、販売、受付、接客、見積もり作成などがあげられます。

法律用語としての使い方は、個々の法律によって異なります。

一つ目の意味と同じ使い方は、業務上横領罪がありますが、こちらは、業務上で占有している他人の物を自分のものにしてしまった場合に適用されます。

一つ目の意味と異なった使い方は、交通事故がわかりやすいでしょう。

例えば、わき見運転して人にけがをさせた場合には、業務上過失致傷罪となりますが、車を運転することは、社会生活で反復継続しておこなう業務にあたり、よそ見は過失にあたり、けがをさせたことは、致傷にあたります。

「仕事」には、複数の意味がありますが、それぞれの使い方があります。

1の意味での使い方は、例えば、針仕事、裁縫、洗濯のような、ちょっとした作業のことです。

2の意味での使い方は、職業としての仕事のことで、生計を立てる手段を表す言葉になります。

3の意味での使い方は、行動の結果の事で、例えば、これまでにしてきた仕事といった使われ方で業績のことをさします。

4の意味での使い方は、漫画やドラマなどで、イタズラや殺しなどの悪事の事をさして使います。

例えば、こいつの仕事の手口は○○で共通していると言った使われ方です。

5の意味での使い方は、物体が持っている能力のことで、“W”という記号が使われます。

「業務」「仕事」は、ことなる意味がそれぞれある言葉ですが、似たような意味の部分について比較すると以下のようになります。

「業務」は、会社などから与えられた反復継続しておこなう仕事に使われるのに対し、「仕事」は、生計を立てる手段に対して使われる言葉です。

会社から与えられた受動的な「業務」以外を「仕事」と解釈した場合には、「業務」をするために自ら考え出した能動的な部分を「仕事」として使い分けする考え方もあります。


「業務」と「仕事」の英語表記の違い

英語には、「業務」「仕事」の中にある、継続的に与えられたかどうかという意味合いの違いがありませんので、状況によって使い分ける必要があります。

「業務」「仕事」は英語表記で、“business”になります。

“business”は、職業、家業、事務、仕事、営業、商業、事業などの意味があります。

「仕事」は英語表記で、“work”“job”“task”があります。

“work”は、仕事、労働、作業、努力、勉強、研究、任務などの意味があり、仕事や働くこと全般に対して使われます。

“job”は、仕事、職業、地位、任務、役目、機能などの意味があり、給料や報酬が発生する仕事に対して使われます。

“task”は、(つらく大変な)仕事、課された勤め、作業などの意味があり、報酬の有無にかかわらず、義務的にやらなければならない仕事に対して使われます。

日常の「業務」に対して、作業に近い意味合いで表現するときには、“job”ではなく“work”を使います。

「業務」を使った例文

・『デパートは隠語で業務連絡する』
・『私は販売業務を担当します』
・『私の業務は継続的にやらなければならない軽作業の連続です』
・『乱暴な運転は業務上過失致傷罪を引き起こしかねない』

「業務」の類語

「業務」の類語には、実務、事務、雑務などがあります。

実務は、実際の具体的な仕事のことです。

事務は、役所や会社などで、書類や帳簿の作成、処理などを主に机の上でするしごとのことです。

雑務は、こまごまとした仕事の事です。

「業務」の対義語

「業務」の対義語はいくつか状況によって考えられます。

業務用の対義語は、家庭用となりますし、日々継続して行う仕事という意味の対義語は、プライベートとなります。

「仕事」を使った例文

・『こまごまとした仕事が終わった』
・『子育てと仕事を両立したい』
・『仕事で久しぶりに新宿に行きます』
・『明日は仕事が休みです』

「仕事」の類語

仕事の類語には、生業、職業、稼業などがあります。

生業(なりわい)は生活手段として営んでいる仕事や、生計を立てるために行っている労働です。

職業は、暮らしのためにする仕事です。

稼業は、生計を維持するための職業です。

「仕事」の対義語

「仕事」の対義語は趣味となります。

趣味は、楽しみとして愛好することがらです。

まとめ

「業務」「仕事」の違いについて説明しました。

「業務」は、「業務」には、反復・継続する仕事という意味合いがあるのに対し、「仕事」には、何かをつくることや達成するための行動、手段という違いがあります。

「業務」は、会社などから与えられた反復継続しておこなう仕事に使われるのに対し、「仕事」は、生計を立てる手段に対して使われる言葉です。