この記事では、「強いて」と「敢えて」の違いを分かりやすく説明していきます。
「強いて」とは?
「強いて」の読み方は「しいて」です。
意味は、困難や抵抗、反対などを押し切り物事を行うことです。
言い換えると、「無理に」や「無理矢理」「有無を言わさず」などになります。
例えば、勉強を嫌がっている子に強制的にやらせる必要がないことを「強いて勉強をやらせる必要はない」と表現します。
また、「強いて」には、無性に、むやみに、といった意味もあります。
「敢えて」とは?
「敢えて」の読み方は「あえて」です。
意味は、やりにくいことを押しきって行うさまです。
言い換えると、「無理に」や「わざわざ」「故意に」「意図して」などになります。
例えば、相手が嫌がることを話す場合、「敢えて、言わせて頂きます」などといった形で使用します。
また、「敢えて」には、あとに打消しの語を伴い、「特別に取り立てるほどのことではないこと」「打消しを強める」といった意味があります。
言い換えると、「必ずしも」や「少しも」「全く」などになります。
「強いて」と「敢えて」の違い
「強いて」と「敢えて」の違いを、分かりやすく解説します。
「強いて」は、何かを無理矢理行うこと、強要すること、を意味します。
一方、「敢えて」は、わざわざ何かをすること、故意に行うこと、を意味します。
基本的に「強いて」は相手に何かを強要する際に用いられる言葉で、「敢えて」は自分が故意に何かをする際に用いられる言葉といった違いがあります。
「強いて」の例文
・『強いて、野菜を食べたいとは思わない』
・『私のもとを去ろうとした彼を強いて引き留めようとは思わなかった』
「敢えて」の例文
・『敢えて、新しいものを購入する必要は全くありません』
・『彼女のことを敢えて責める必要などありません』
まとめ
以上のように、似た意味を持つ言葉ですが用いられる場面に違いがある2つの言葉になります。