この記事では、「当方」と「こちら」の違いを分かりやすく説明していきます。
「当方」とは?
「当方」は自分の属している方、自分の方、を意味する言葉です。
読み方は「とうほう」となり、日常会話で使用されるというよりもビジネスシーンなどで使用されることの多い言葉になります。
おもに自分が属しているところといった意味で用いられることが多く、「当方の意見としては」「当方では」「当方としましては」「当方からご連絡いたします」などといった形で使用します。
「当方」は、あくまでも自分が属しているところを意味するため個人を表す言葉ではありません。
また、「当方」に対し相手を表す際には「先方」を使用し、「当方」自体に謙遜やへりくだった意味はありません。
「こちら」とは?
「こちら」は日常的に使用することが多い言葉です。
「こちらを向いてください」のように、話し相手に近い方向を指す言葉。
「こちらに引っ越してきたばかりです」のように、話し手のいる場所やその方向にある場所を指す言葉。
「こちらも、いかがですか」のように話し手の近くにあるものを指す言葉。
「こちらは大丈夫です」のように、話し手自身や話し手側を指す言葉。
「こちらが母です」のように話し手のすぐそばにいる人を指す言葉。
以上のような形で用いられる言葉になります。
「当方」と「こちら」の違い
「当方」と「こちら」の違いを、分かりやすく解説します。
「当方」も「こちら」も相手に対し自分を表す言葉になります。
ただし、「当方」は、あくまでも自分が属しているところを指す言葉です。
一方、「こちら」には、そのような限定はなく幅広く使用することができるといった違いがあります。
「当方」の例文
・『当方にて、一度、検討させていただきます』
・『当方としましては、お受けすることはできません』
「こちら」の例文
・『こちらに越してきて3年が経ちました』
・『もっと、こちらの意見も聞いてほしいです』
まとめ
以上のように、「当方」は自分が属しているところに限定し使用可能な言葉になるため注意が必要です。